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2020年2月28日 (金)

岩井俊二監督『ラストレター』×三島有紀子監督『Red』“恋愛映画”を描く監督たち 夢の対談企画が実現!!『Red』大ヒット御礼トークイベント

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現代女性の恋愛心理描写を巧みに表現し、女性から圧倒的な支持を得る直木賞作家・島本理生が、センセーショナルな表現で新境地を開いた「Red」。刊行当初、あまりにも衝撃的な内容のため賛否両論となった小説を『幼な子われらに生まれ』で第41回モントリオール世界映画祭 コンペティション部門審査員特別大賞など数々の賞を受賞した三島有紀子監督により映画化され、新宿バルト9他にて大ヒット全国公開中。公開を記念し、名匠・岩井俊二監督(『ラストレター』)と、三島有紀子監督(『Red』)による映画『Red』大ヒット御礼トークイベントが、新宿バルト9にて開催された。


岩井監督はイベント冒頭、映画『Red』について「すべて失うラスト、全部失うぞ、いいのか?と思った。でも、人が何かを選ぶとき、すべてかなぐり捨てるときがある、と感じた。モームの「月と六ペンス」を読んでいて、主人公がすべてをかなぐりすてる。はかりしれない説得力がありました」と作品を振り返りながら感想を述べた。


続いてMCから、『Red』が公開直後から「映像が美しい!」「耽美的な映像が素晴らしい」という感想が多く寄せられていることに触れながら、ともに“映像美”について両監督がそのこだわりを聞かれると、岩井監督は、「簡単には説明できないかな。毎回相手から仕掛けてきた時、こういうカウンター返すとか、自分の中にストックがある中で、瞬発的にこうやって勝負できるということがダダっと出てくる、最初から、こうすると決まっているわけではない。」と意外にも「岩井美学」と評されるこれまでの素晴らしい映像美については、偶然のタイミングによってできたものと語った。対して三島監督は、「だいたいどういう映像をつくりたいかは感覚的なもの。例えば、赤を“真紅”と言うか、“えんじ”と言うか?どう映像に変換するのかを考えて作っている。その考えをつないでいって出来上がったものをお客さんに観ていただいている」と答え、それぞれの映像へのこだわりを明かした。


さらにMCより、劇中の“音楽”についての考えを聞かれると、三島監督は「この映画は音が大切だと思った。塔子と鞍田だけに聞こえている音にして欲しいとお願いした。現場の音だけでやりたいと伝えたら、スタッフが頑張って録ってくれた」と撮影での苦労した点に触れ、実現してくれたスタッフへの感謝と労いの言葉を述べた。岩井監督は、「アフレコを使わざるを得ない時もあるけど、キスシーンの音を後でつけるのは嫌!現場の空気感を知っているからこそ、音効スタッフが手で音を作っているのかと思うと冷めちゃう」と答え、会場の笑いを誘った。

また音楽の観点から、三島監督が『ラストレター』の中で「ヒグラシの鳴き声がすごく好き。すべてを象徴していると思う」と感想を述べると、岩井監督は、「素材として録ってきてもらった。セミの音の編集は、実は全部自分でやった。思い出すのはセミの声ばかり(笑)」と制作時の思い出を振り返った。
『Red』の劇中歌として流れるジェフ・バックリィの「ハレルヤ」について、三島監督はどうしても本作で使用したかったためにジェフ本人へ熱い思いを込めた手紙を書き、使用許可をもらったという。岩井監督も「ジェフの曲の使い方が素晴らしかった。物語のキーになっていた」と絶賛。三島監督は「20代のころから聞いていてもともと好きな曲だったのでどうしても使用したかった。ジェフの歌声は、吐息のようでエロスを感じるし。崇高なイメージ。妻夫木聡さんが演じた鞍田というキャラクターに近いものを感じる。」と語り、10年ぶりに再会し、禁断の恋へと落ちていく主人公・塔子と鞍田の愛を象徴するように「せめて私だけでも二人を祝福したかった。ハレルヤと」という曲と物語のリンクする部分についてもこだわったと語った。

続けて「楽曲を入れるのは、この映画を思い出すきっかけ、街中で聞いた時、この映画を思い出すとか。」と、劇中歌の存在への思いも語り「岩井監督作品の中でも『スワロウテイル』のCharaさん演じるグリコが歌う「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」が印象的でした」と、互いのこだわりへの賛辞を送り合い、映画への熱い思いがあふれるスペシャルなトークイベントは幕を閉じた。


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『Red』

2020年2月21日より新宿バルト9ほか全国にて
配給:日活
(C)2020『Red』製作委員会

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