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2019年6月10日 (月)

山田洋次監督×中野量太監督スペシャル対談 山田監督が中野監督の最新作を絶賛!「日本映画界に頼もしい監督が現れたなと思いました。」『長いお別れ』

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日本アカデミー賞ほか国内映画賞34部門を受賞した『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督が、直木賞作家である中島京子の同名小説を映画化する最新作『長いお別れ』が絶賛公開中。父の70歳の誕生日。久しぶりに帰省した娘たちに母から告げられたのは、厳格な父が認知症になったという事実だったー。ゆっくり記憶を失っていく父との、お別れまでの7年間。それは、思いもよらない出来事と発見に満ちた日々。蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努という、日本映画界が誇る豪華実力派俳優陣の共演で贈る、笑って泣いて、前に進んでいく家族たちの、新たな愛の感動作。この度、映画「長いお別れ」公開記念として、TBSラジオ番組にて山田洋次監督・中野量太監督スペシャル対談を実施


対談前、「今までの宣伝活動の中で一番緊張します」と言っていた中野監督。山田監督が発起人となって開催されている、監督同士が集まる「シネマサロン」にて親交があったものの、ゆっくりお話しされた事はなかったとの事で、今回山田監督も対談を楽しみにされていたそう。


山田監督は中野監督について、「こういう家族を描いて的確にユーモラスに描ける監督は今の日本にはそういない。日本映画界に頼もしい監督が現れたなと思いました。うまいなぁと何度も何度も思いました。特に蒼井さんと竹内さんの姉妹が、喫茶店で出会うところの最初の描き方がとてもよかった。」と具体的なシーンをあげて絶賛。


「“今撮るべき映画”“今必要な映画”を撮りたいと常々考えている。」という中野監督。題材とされている認知症について山田監督は、「家族が家族でいようとする意志の力が大事。人それぞれが賢くいなければいけない。お父さんを囲む家族3人、孫も含めて賢く生きているなぁと思いました。」さらにアメリカでは認知症の事を「Long Goodbye」という事を知った山田監督は、「とても良い言葉だね。日本は“認知症”と“症”がつくから暗くみえるんだよなぁ」と語る。両監督の作品に共通するユーモアやおかしみについて、山田監督は、「いつも映画館に行くと、こんなところで笑うんだと気づかされる。『男はつらいよ』の第1作を作った時、どこも面白くないんじゃないかと思っていた。映画館に行くとお客さんたちが笑っていて、お前の作った映画は面白いよ、と観客から教えられた。笑わせる事が一番難しいから、一生懸命、まじめに映画は作らなければいけないんです。」と言っていた。さらに両監督が描き続けているテーマ“家族”についての話に。


「家族に“見せる”のは簡単だが、家族に“見える”ようにもっていきたいと思っている。いつも撮影前には家族に見える行事を行っている。今回はお父さんが認知症になる前の誕生日会をリハーサルで行いました。」と中野監督が話すと、「大事な試みですね。今の若い監督はそこまで今やらないですものね。」と感心する山田監督。しきりに「なるほどね」と中野監督の話に丁寧に相槌を打っていた。


本作での印象に残っているシーンの話になると、山田監督は、「遊園地のシーンが好きです。冒頭のメインタイトルが出るシーンが、この映画は面白いぞと思わせる力がある。」と。山﨑の演技については、「感心しました。よく考えて芝居をされていますよね。」と絶賛。さらに今話題の蒼井優の演技については、「彼女の演技は大したものですよ。非常に魅力がありますよね。何回も違う芝居をできる事はすごい。良い役者は、相手の芝居をうまくさせる力がある。自分だけ良い芝居をしようとする役者もいるからね。」とみんなを笑わせていた。


蒼井について中野監督は、「感情表現が豊か、広いというのか。毎回見た事ない芝居を見せてくれる。だから心を奪われる。」とこちらも絶賛。ここで中野監督から「キャスティングを選ぶ基準を聞きたい」と山田監督への質問が。「やっぱり良い人がいいねぇ。付き合って楽しくない人だと嫌だから、へたくそでもいいから好きになれる人がいい。お前だめだねぇ、もう一回やってみろよ、と言える監督の情愛が作品に映る。蒼井さんは今回、僕に見せる顔でない顔をこの作品で見せている。俳優との人間関係が作品にも反映されるから、とても重要。」とおっしゃる山田監督に、なるほどと言った様子で聞き入る中野監督。和やかなムードで収録を終え、最後に固い握手を交わして、対談は終了となった。

【山田監督の『長いお別れ』へのコメント全文】
「老い、引きこもりという重いテーマを、家族愛という暖かくてユーモラスなまなざしで包んだ傑作。中野量太監督に拍手を送る。」

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『長いお別れ』

2019年5月31日より全国にて
配給:アスミック・エース
公式HP:http://nagaiowakare.asmik-ace.co.jp/
(C)2019『長いお別れ』製作委員会

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