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2019年2月15日 (金)

映画『半世界』稲垣吾郎インタビュー

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阪本順治監督の映画『半世界』(2019年2月15日公開)で、地方都市で炭焼きをして生計を立てる炭焼き職人を演じた稲垣吾郎。監督の「土の匂いのする男の役を稲垣吾郎に演じて欲しい」というリクエストに応え、これまでのスタイリッシュなイメージとはまったく異なる、新たな魅力を開花させている。新たな環境下で新しい役柄にチャレンジした彼にインタビューを行った。

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今作の役柄は、今までのイメージとはまったく違うものですが、この作品への出演を決定される決め手はなにかありましたか?

■稲垣吾郎:今こういう新しい環境で新しい一歩を踏み出すのにふさわしい作品だと思いました。個人で出演するのはこの映画が初めてになるので、新しい自分に出会える映画、新しい自分を届けられる映画ということが決め手になりました。やっぱり何か、変わったな、成長したなって思ってもらわないとね。これはいいチャンスだと思いました。


紘という人物を演じたことで、何か新しい気付きのようなものはありましたか?

■稲垣吾郎:いわゆる、普通の人のリアルな生活というものを初めて体験した気がします。僕は生まれも育ちも東京なので、東京以外の場所での生活を知らないんですよ。そのうえ、10代から芸能界に入ってやってきたので、見てきていない場所が多すぎるんです。仕事でいろんな場所に行かせてもらったりもしたけれど、リアルな地に足のついた生活というものに触れることがなかったし…。だから、主人公の紘が送っているこういう生活が普通なんだと気付かされましたね。やっぱり自分のいる世界が特殊なんだなと。


15歳でデビューして以来、ずっと芸能界で活躍してこられましたからね。

■稲垣吾郎:普通、このくらいの年齢になると結婚して子どももできたりして人生のステージも変わっていくんでしょうけど、僕自身は10代の頃から変わらない生活をしているんです。ずっと一人暮らしで、変わらずにやってきてますからね。この作品を通して、いろんな人の生活とか、見たことのない世界を知ることができました。でも、こういう色々な人に作品を届ける仕事をしている以上、そういう生活を知ることも大切なんだと思います。応援をしてくれている人にもいろいろな生活があるんだなあと、そういうことを考えるようになりましたね。


市井の人の生活にも目を向けられるようになったということですね。

■稲垣吾郎:人生の分岐点で、残りの人生に対して、向かい合ってどう生きていくか考えるようになったというか。僕はあんまり先々のことを考えるのって好きじゃなくて、その日暮らしで刹那的に生きてきた人間ではあるんですけどね。子供の頃からグループに入って、めくるめく展開で芸能界で生きてきたし。でも、この後も人生って長いでしょうし、ここから「生きてきて楽しい」と思えるのが大切かなあと。50代60代になって、人生が充実していないとか悲しいじゃないですか。この役を演じて、少しは大人になったかもしれないですね。


ご自身の芸能生活にも大きな環境の変化がありましたが、今新しい環境に身を置いて、見えてきた世界とはどんな感じでしょうか?

■稲垣吾郎:いや、もう本当に新しいことだらけです。赤ん坊の目にうつるもののすべてが新鮮なように、全てが今までとはまったく違って見えるんですよ。今まではとにかく慌ただしく過ごしてきたんで、見落としてしまったものも多いと思うんですよね。今、環境が変わってゆっくりとひとつひとつのことに向き合える余裕ができたと思います。


お仕事への向き合い方も変わってきましたか?

■稲垣吾郎:これまでは1日にやらなければいけないことが多すぎたんですよね。一つの大企業にいさせてもらっているような感覚だったんです。そのおかげでいろいろなものを見せてもらったし、かけがえのない時間だったことには間違いないんですが、慌ただしくて見えないことが多かったのかもしれないです。今は一つ一つをゆっくり吟味して、噛み砕いたうえで自分の中に取り入れることができている気がします。映画や舞台とか、一つ一つの作品に集中できますしね。


周囲の見え方なども変わってきましたか?

■稲垣吾郎:これまでは映画の現場にいてもスタッフの方の動きなんかにも気づけなかったんです。でも、今はそういう細かいところも見えてきたというかね。環境だけではなくて、年齢的な原因もあるかもしれないですけど。あと、SNSを始めたことで、ファンひとりひとりの方の姿がリアリティを持って感じられるようになってきましたね。今まで“ファン”って漠然としたものだったんですけど、一人一人の方に人生があって、生活があるんだとわかってきました。

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今回の役柄には今までの役柄とは違う、昭和の頑固な親父という父親像を感じました。演じていてどうでしたか?

■稲垣吾郎:今回監督に言われたのは、自意識がない、自分自身に興味がない男、ということでした。だからその感じを意識して演じていましたね。今までの僕の役というと、自意識の塊のような役ばっかりだったんです。だから役になっていくためには、消していく作業が多かったですね。肉付けしていくのではなく削ぎ取っていくという感じ。削ぎ取っていって最後に残ったものが答えだと思うんですよね。いろいろ削ぎ取って残ったところに、監督が僕にこの役をやって欲しいと思った理由があるんだと思ったんです。だから、今まで僕が身につけてきた自意識を削ぎ取っていって、役になっていきました。


色々と削ぎ取って残った稲垣さんの芯にある部分こそが、監督が「この役を稲垣吾郎に演じて欲しい」と思われた理由なんでしょうね。

■稲垣吾郎:自分もああいう場所で生まれてああいう生き方をしたら、紘のような人格になっていたのかもしれないですよね。三重県の南伊勢町でロケをしたんですけど、土地のパワーにもひっぱられて、紘になることができました。まずその土地に同化して、物語も地に足のついたものになっていくんだと思います。


新しい環境に身を置くことで、物事の見え方がまったく変わったという稲垣。必然的に仕事に対する姿勢や向き合い方も変わってきたようだ。新しい環境と変わってきた自分について素直に語ってくれた彼からは、仕事に対する充実感と自信を感じることができた。この作品を観て、“土の匂いのする”新たな魅力を開花させた稲垣吾郎をぜひ発見して欲しい。


【取材・文】松村知恵美

◆ヘアメイク:金田順子
◆スタイリスト:細見佳代(ZEN creative)
◆衣装クレジット:LAD MUSICIAN(ラッド ミュージシャン)

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『半世界』
2019年2月15日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて
配給:キノフィルムズ
公式HP:http://hansekai.jp/
© 2018「半世界」FILM PARTNERS

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