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2018年5月25日 (金)

『海を駆ける』深田晃司×ディーン・フジオカ 心揺さぶる美しきファンタジー2人が語る映画とインドネシアの魅力外国人特派員イベント

日時:5月23日(水)
場所:公益社団法人日本外国特派員協会
登壇者:ディーン・フジオカ、深田晃司監督

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第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門で審査員賞を『淵に立つ』で受賞し、今や世界の映画人が注目する深田晃司監督の最新作。深田監督は、2011 年の東日本大震災の後に大学の研究チームの震災復興リサーチに参加。そこで、2004 年にスマトラ島沖大震災で津波で壊滅的な被害を受けつつも、今では完全に復興を遂げた町バンダ・アチェを訪れて本作のアイデアを想起したという。自然は時に豊かに美しく、時に脅威となり人を飲み込み、また人間の生活は自然と共にあるという様を、インドネシアの美しい海、そして国籍や宗教を越えて育まれる若者たちの友情を通して描く、ファンタジー。こ外国人特派員協会にて特別上映を行った。そこに、ディーン・フジオカ、深田晃司監督が登壇し、映画の魅力や映画を観終わった皆さんからの質疑応答に答えた。イベントは進行や記者からの質問はすべて英語。バイリンガルなディーンさんが普段見せない英語でのやりとりとなり、英語で本作について語った。

一言ご挨拶

深田監督:この映画は2011年に初めてバンダ・アチェに行き、そこから7年越しで映画が出来て、大変嬉しく、スタッフの皆様に感謝します。そして、インドネシアのクルーと友達にも感謝します。

ディーン:1年越しにFCCJに来れて、とても嬉しいです。今回、深田監督の作品に参加出来て嬉しいです。本作は見終わって色々な意見のある作品だと思います。謎めいた部分もありますが皆さん、答えは出せましたか?白黒はっきりした答えがなく、観終わって対話に繋がる作品だと思いますので、今日は皆さんともそういう、ひと時が出来ればと思います。


なぜこの作品を撮ろうと思ったか

深田監督:2011年にバンダ・アチェで京都大学と地元大学との共同で、津波のシンポジウムがあり、その記録を撮るために行ったのがきっかけでした。その時に見た、現地の方々の災害の向き合い方や死生観が日本と違う所に面白いと興味を持ちました。そして、2014年に日活のプロデューサーから映画を作ろうとお声を頂いたときにバンダ・アチェで撮りたいと言いました。ですが、日本だとこのようなオリジナリティが強い作品は、制作が日本だけでは難しく、フランスとインドネシアの3か国合作という形で資金集めを行い、フランスのクリエイティブな部分も活かせたのでとても有意義な作品になりました。


この映画へのオファーされた時、どう思いましたか?

ディーン:動機の一つとして挙げられるのは、私は家族がジャカルタにいて、子供が成長した時に、父親がこういう仕事をしていた、と誇りを持っていてもらえるように、日本とインドネシアでこうして離れている分、子供に何か残していきたいと思いました。それは脚本やキャラクターやストーリー何か父親として模範になれるようにと作品を選んでいます。そして、深田監督の作品は、オリジナルの脚本で、とても創造性に富み、いい意味で観客を突き放す部分があり、観客にはっきりとした解を提供してくれない、読み解いてください、というのが、なかなかないので面白いと思いました。また、アチェで撮影というのが面白いチャレンジだと思いました。私もスマトラに行ったこともないし、アチェは独特の文化と歴史を持っていて、、この歴史を話すと長いのですが大丈夫ですか?(と、ディーンさんが進行役の方を見ると、駄目とのジェスチャーに会場には笑みが)


この映画で国民性やアイデンティティーを描いていますが、なぜ?

深田監督:この映画では描く上で国籍を中心にしているのは、アチェに行き感じたことがきっかけでした。2004年にスマトラ沖地震の津波がとても衝撃的でショックでした。当時、色々な映像を見てショックを受けていたのに、自分の中で忘れていた部分や海外のニュースの1つとして受け止めていて、自分の中で、日本の中と外という国境を作っていたのかもしれないと気づかされました。それは人間であれば無意識にしてしまうことかもしれないのですが、映画の中では若者たちとディーンさん演じるラウの対比で、同じようにアイデンティティーを考えて頂くきっかけの1つになればいいと思いました。


なぜアチェだったのか、日本ではいけなかったのか

深田監督:日本でもできなくはないのですが、インドネシアが舞台の方が、相性がとても良かった。それは精神的なものが、私たちより少し身近だと思った。映画冒頭でインドネシアの方のインタビューのシーンがあるのですが、そこは脚本ではなくてドキュメンタリーになってます。彼と話していると、津波の被害を特別な体験ではなく、普通のように受け入れて話していました。また、インドネシアにはレインストッパーという、雨を降らないようにお祈りする人などがいて日本人はとても不思議に感じたのですが、インドネシア人の方々にとっては、それは日常で普通に感じることが、映画の中で、ラウという存在を受け入れる様子と似ていると感じました。


共感できない、このような難しい役について

ディーン:役準備は大変でした。脚本を読むと、役がまるで植物のようなエイリアンのような、人間ではないと感じました。監督からも、ラウはこのようなキャラクターだ、と説明は無かったのですが、この役は自然を体現したようなものだと思いました。セリフも少ないので、役を演じるというより、ダンスを踊ったり、アクションをするような振付のようにアートインスタレーションを作っていく感覚に近かったです。仕草や視線の投げ方、笑みの浮かべ方、とても繊細で緻密なので、そこを意識しました。監督には何度も言わたのは「ラウには姿勢が良すぎる、猫背になりなさい。」でした(笑)
むしろ、このような複雑なキャラクターの方が演じやすいのかもしれません。それは、自分の経験や体験を活かせるので。ただ今回は人間ではないので、難しかったですね。なので、監督に身を任せて、とてもやりやすかく取り組みました。

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『海を駆ける』

2018年5月26日よりテアトル新宿、有楽町スバル座ほか全国にて
配給:日活 東京テアトル
公式HP:http://umikake.jp/
(C)2018「海を駆ける」製作委員会

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