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2014年7月16日 (水)

『バイロケーション』BD&DVD発売記念!安里麻里監督オフィシャルインタビュー


若手ホラー作家・法条遥の同名デビュー作を、水川あさみ主演で実写化した極上サスペンス・ホラー『バイロケーション』が、16日、ファン待望のBlu-ray&DVDで発売! 実は世界中で実在報告があるという怪奇現象“バイロケーション”を題材に、自分とまったく同様の姿、形、個性を持った“バイロケ”が、自分の人生に侵食してゆく恐怖を描いた秀作。複雑な設定が“後で効く”同作について、安里麻里監督にインタビューした。

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女性には他人事じゃないテーマが多いですね。脚本をまとめる過程で辛かったですか?

そうですね、「痛い、痛い」って(笑)。皆あると思うけれど、もしかしたら一個の選択で全然違う自分になっていたかもしれない、結果が変わっていたかもしれないっていう「if・もしも」みたいなね。違うほうを選んでいたら、どうなっていたんだろうって。固執するがあまり、逆に損したりとか、何か一個抜けられたから変わったりとか。その辺がいつも自分でも思っていたりするんですが、特に桐村とか観ていると、かわいそうでしょうがない(笑)。でも、かわいそうだけれど「けっこうそういうもんだよね」って思ったりもする。

なるほど。また何か個人的な体験という要素を作品に採り入れたりしましたか?

この桐村や高村に関しては、もともと原作がこういうオチなので、全部もらいものですけれど、真由美のお母さんと息子の関係性のところとかは、自分の親を思いながら採り入れました。わたしは妹が病気持ちで生まれてきて、母がずっと看病していて。その看病疲れをしている母親の過剰な愛っていうんですかね、20代でまだ若いのに、切羽詰って全国へ、この子の病気を治すために飛び回っているっていうか……。思いが強すぎて、どんどん追い詰められて疲弊していくかわいそうな母親っていうものを、この人に投影してしまったりしているとか。ある時、殺しそうになるっていう、そこまで人って追い込まれて、その時に「嫌だ、嫌だ、助けたい!」って思っても、もうひとりの自分が出てくるとか。

未公開シーンにあるかもしれないんですが、お母さんのエピソードには実は後日談があるんです。実は自分が偽物だったってわかってしまった時に、倉庫に入り込んで。そしたら本物の自分が子供と再会してよかったっていう声を聞いて、自分が偽物だったってバイロケが認識するんですよね。だから、消えてしまいたいって手首を切って死のうとするんですが、死んだと思ってハッと目が覚めると、さっきと同じところにいる。また、偽物って追いかけ回され今度は窓から飛び降りて、また死んで。でも、また戻っちゃって、死にたくても死ねないでずっとグルグルして、泣いて、泣いて。なのに、また同じ倉庫にいて「もう嫌だ」って思って、死ねないのに手首にメスを持っていって……。それを何回か繰り返した後に、ピタッと止めて「死ぬのは自分じゃない、あいつだ」って思う。そして殺しにやってくるっていう。

なぜバイロケーションが自分を襲ってくるのか、本物には本物の理不尽な思いがあって、人間的な感情があって生きていたっていう。これも凄くやりたかったことですが、あいにく本編では、残念ですが尺が長すぎて切っちゃいましたねえ(笑)。

今回表と裏の両方が特典として入っていますが、最初は表で観始めたほうがいいですか?

そうですね。スタンダードに表です(笑)。ただ、意外とバッドエンドがウケていて、水川さんとかも「絶対表でしょう」って(笑)。やっぱりどちらか一方が残ってしまうと、公平ではないじゃないですか。“どっちにもなれなかった”っていうのがテーマなのに、一方は死に一方はわたし子供できたので生き残りましたって言われると、「それってハッピーエンドなの?」って思うみたいです。でも、どっちも楽しめるのではないかとも思いますね(笑)。

最後になりますが、『バイロケーション』を鑑賞する上での、アドバイスなどありますか?

この映画は、謎解きの要素も含まれているので、謎解きが好きな人は「解いてやるぜ!」っていうモチベーションで観てもらえるといいなあと思いますが、でも基本的には素直に何も考えずに観たほうが楽しめると思います(笑)。その方が、パンチが効くと思いますよ!
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▼『バイロケーション』ストーリー
ある日、スーパーでニセ札の使用容疑をかけられた忍(水川あさみ)。10分前の防犯カメラには、いるはずのない自分が映し出されていた。連行された忍は、刑事の加納から想像を絶する真実を聞かされる。“バイロケーション”。それは、自分と同じ容姿でありながら全く別の人格を持つ、もう1人の自分。通称バイロケと呼ばれるその人物は、本物(=オリジナル)よりも凶暴な性格を持ち、必ず自分を殺しに来るのだと。“バイロケ”に悩む者たちが集う“バイロケーション”の会へと連れてこられた忍は、大学生の御手洗巧、謎めいた少年・加賀美榮、主婦の門倉真由美、そして会の主催者・飯塚らと出会う。いつどこに出現するかわからず、凶暴化するバイロケに追いつめられるなか、彼らは決断をした――。
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『バイロケーション』
2014年7月16日(水)Blu-ray&DVDリリース

ブルーレイ最恐・エディション(スペシャル・ビジュアルブック付)6,200円(本体)+税
DVD最恐・エディション(スペシャル・ビジュアルブック付)5,200円(本体)+税
DVDスタンダード・エディション(1枚組)3,800円(本体)+税

発売元:KADOKAWA 角川書店
販売元:ポニーキャニオン
※レンタル版:7月2日(水)リリース ※「バイロケーション」<表>のみ収録
(C) 2014「バイロケーション」製作委員会
http://www.bairoke.jp/

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