
1950年代ヨーロッパ全方位で一大ブームになった“タイプライター早打ち選手権”を描いた『タイピスト!』の主演女優デボラ・フランソワが、現代の女性にメッセージを投げた。
同作は田舎娘のローズ・バンフィル(フランソワ)が都会の生活にあこがれ、保険会社の秘書職に就くも、生来の不器用な性格が災いして仕事も恋愛もパッとしない日々に。ところが、タイプの才能だけは抜群で、それを見抜いた上司のルイ(ロマン・デュリス)が、近く開催予定のタイプ早打ち世界大会へ出場することをローズに課す。かくしてローズとルイの二人三脚で世界一を目指す、スポ根顔負けの毎日がスタートするというストーリー。
ローズを演じたフランソワは1950年代という時代は現代に比べ、女性が過ごしにくかった時代という感想を抱いたと言い、「当時は、女性解放運動が始まった時代よね。現代の女性に比べて権利が少なく、仕事を見つけたくても少なかった時代だったと思う。誰でも20代の後半になれば結婚して子どもを育てることが当然だった。そういうガチガチの制約がある時代で、わたしが演じたローズという女性は、その正反対の道を行くタフな女性なの」。
得意のタイプライターで世界一を目指す設定だけに、ローズを演じるフランソワもハードな練習を自身に課した。実父がタイプライターを使っていたので、「触ったことがある程度」という初動で、劇中で描いたスピードまで一気に持っていった。「実際に打ったことはなかったから、今回はハードに練習したわ(笑)。時にはコーチについてもらって、6か月間、毎日2~3時間ほど練習したのよ。大会に出るほどの早打ちができなくちゃいけなくて、観客をダマすことはダメよ。劇中は本当に、あのスピードのまま最速で打っているの(笑)」。
しっかりと準備を重ねて、ゴマかしなくローズを演じ上げたフランソワ。その達成感の果てに、ある価値観を得たという。彼女は言う。「自由を求めるために戦う姿勢が勉強になったわ。現代のわたしたちは、すべてが自由で男女平等が当たり前のように思われていて、戦うことを忘れてしまっていると思うの。でも、まだ格差が続いている側面もあると思う。だから、この映画を観て、まだやるべきことがあるということを知ってほしいと思います」。
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『タイピスト!』
2014年3月19日(水)Blu-ray&DVD発売
【セル】Blu-ray(1枚組)¥4,700(本体)+税
【セル】DVD(1枚組)¥3,800(本体)+税
※レンタル版同時リリース
発売元:ギャガ
販売元:ポニーキャニオン
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※同作は2014年ポニーキャニオンが贈る名画特集「映画美食宣言」キャンペーンのイチオシ作品
映画美食キャンペーンURLhttp://v.ponycanyon.co.jp/eigabishoku/