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2012年10月11日 (木)

『推理作家ポー 最期の5日間』 ジェームズ・マクティーグ監督インタビュー

推理作家ポー 最期の5日間

1849年10月7日、1人の作家が不可解な言葉を残してこの世を去った。彼の名は、エドガー・アラン・ポー。ゴシック風の怪奇・幻想小説などで一世を風靡し、世界初の推理作家として名を刻む孤高の作家。不遇なままわずか40年でその生涯を終えたポーだか、シャーロック・ホームズを生み出したコナン・ドイルや、日本の推理小説の草分け的存在である江戸川乱歩、そして映画監督のティム・バートンなど、世界中の推理小説や映像表現、さらに音楽にまで大きな影響を与え、没後160年の年月を経た今も、その功績は語り継がれている。しかし、その死の真相と最期の日々は、現在も謎に包まれている。

ポーが対峙した最期の5日間を、大胆な発想とスタイリッシュな映像でダイナミックに描き出し、夭折した若き天才作家の死の謎に纏わるミステリーを解き明かしていく『推理作家ポー 最期の5日間』。本作を監督したのは、『Vフォー・ヴェンデッタ』のジェームズ・マクティーグ。スタイリッシュな映像とミステリアスなムード、そして、アクションシークエンスを融合させることに定評のあるジェームズ・マクティーグ監督が、最新作の魅力について語った。

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本作は、作家エドガー・アラン・ポーの最期の数日間をモチーフにした作品となっていますが、本作を製作するきっかけを教えていただけますか?もともとポーの文学作品はお好きだったのですか?

■ジェームズ:プロデューサーのアーロン・ライダーから話をもらったんだが、彼はこれまでにも『メメント』や『プレステージ』といった興味深い作品の数々を手掛けてきた人物で、個人的に注目していたんだ。僕自身、もともとポーのファンだったし、ポーの人生そのものと彼の作品が巧みに交差するストーリーにも大いに惹きつけられた。作品のほとんどが短編小説だったことや、彼の人生がかなり陰鬱で悲惨なものだったこともあって、ポーを題材にした映画の決定版、といったような作品がこれまでになかったという点でも意義あるチャレンジになると思ったし、彼の人生と物語を組み合わせて、今までにないユニークな映画が出来るんじゃないかと思ったんだ。


本作を映画化するにあたりポーの文学作品で特に参考にした作品はありましたか?

■ジェームズ:「モルグ街の殺人」、「落とし穴と振り子」、「アモンティリャードの酒樽」といったポーの短編は、脚本の段階からすでにストーリーに組み込まれていたものだけど、映画をよく注意して観れば、「黒猫」や「跳び蛙」などの他の作品も、さりげなく練り込まれていることに気付くはずだよ。


繊細なところもありつつ、芸術家として我の強いジョン・キューザックのポー役はハマリ役だと感じたのですがどのようにしてキャストを決めたのでしょうか?

■ジェームズ:ジョンはバラエティ豊かなジャンルの映画に出演してきた素晴らしい俳優だけど、彼のダークな部分が存分に活かされた作品はこれまでになかったように思う。意外かもしれないけれど、ジョンはアメリカの有名な作家ハンター・S・トンプソンやイギリスのアーティスト、ダミアン・ハーストといったダークな作風で知られる人々と親交が深くて、彼自身もかなりダークな一面を持ち合わせているんだ。そういった彼の側面をつつけば、興味深いポー像が出来上がるんじゃないかと思ったし、本人も大いに乗り気で役作りに熱を注いでいたよ。

やつれた風貌にするため減量して髪をボサボサにしたり、ゲッソリした顔に見せるために不健康そうな黄色いメイクを施したりと、見た目的にもあれこれ工夫を凝らしていたけれど、実際のポーに似すぎていないのがよかったね。外見をそっくり真似するのではなく、もっと内面的な、ポーの“精神”のようなものを体現していたのが素晴らしかった。

「ポーは実際にこんな事を言っていた」とか「実際のポーならこんな風には振る舞わないだろう」とか、ジョンとはあれこれ話し合ったとは言え、彼が演じるのはあくまでポーをベースにした想像上のキャラクターであって、そっくりそのままポーというわけじゃないし、映画のストーリーにしても史実に基づいているわけじゃないからね。この映画に登場するポーは、殺人鬼によって自らの小説の世界に身を投じ、危険なゲームに巻き込まれる哀れな1人の男というだけだし、ポーをめぐる歴史上の事実や出来事を忠実に再現しようだなんて、はなから考えていなかったよ。


では実際にジョン・キューザックと仕事してみていかがでしたか?

■ジェームズ:ジョンはアイデアも豊富で、本当にすばらしい俳優だよ。僕が間違った意見を言った時には、真っ先に遠慮なく指摘してくれたしね(笑)。他の役者なら考えつかないようなユニークな視点で、ニュアンスたっぷりにこの役を演じてくれた。すごく興味深いアプローチで、演出する側としても楽しかったよ。


フィールズ刑事役を熱演したルーク・エヴァンスについても聞かせて下さい。

■ジェームズ:ルークは今後大スターになる可能性を秘めた、聡明で才能豊かな役者だし、エミリー役のアリス・イヴもすばらしい演技を見せてくれた。ブレンダン・グリーソンのことは昔から大ファンだったんだけれど、演じる役柄さながらの存在感でスクリーンに華を添えてくれた。すばらしいキャストに恵まれて、本当にラッキーだったと思うよ。


ポーという人物は、非常に生活に困窮していて、なおかつ野心家で、出版に情熱を注いでいたと聞きます。こうした複雑な人物を映画の世界に甦らせる上で、こだわったところ、注意した点などを教えてください。

■ジェームズ:実際のポーは、博打や女グセ、酒や麻薬といった悪癖がたたって、1歩進んでは2歩下がるような生活を繰り返していた、いわばどうしようもない男だった。善い行いをしようとする度、心に抱えた闇の部分が邪魔して挫折してしまうんだ。そのダークな部分こそが彼の作品に秀逸な深みを与えていたというのは、すごく皮肉なことだよ。

彼の複雑さは、自らそういった心の闇に飛び込んでいくことで形成されたものだし、この映画における人物像を作り上げる際にもダークな部分は避けて通れないと分かっていた。そういった側面ばかりを取り上げて陰鬱になり過ぎるのは避けるようにしたけれど、冒頭シーンの黒猫や波止場の鉄錠門を哀しげに見つめたりする彼の姿を通して、キャラクターの性格や思考の複雑さを感じさせると同時に、実在したポーの面影をスクリーンに醸し出すよう心がけたよ。


最後に、日本で公開を楽しみしているファンへ本作品の見所とメッセージをお願いいたします。

■ジェームズ:日本の観客は僕がこれまで手掛けた作品も熱狂的に支持してくれたし、すごく感謝しているんだ。今までの作品とはちょっと毛色が違うとは言え、この映画にはホラーや心理スリラー、アクションといった日本で人気の高いジャンルの要素が詰まっているし、「落とし穴と振り子」をモチーフにした殺人などショッキングなシーンも含めたスリリングなストーリー展開に、日本の観客もきっと喜んでくれるはずだよ。

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『推理作家ポー 最期の5日間』
2012年10月12日より全国にて
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式HP:http://www.movies.co.jp/poe5days/
©2011 Incentive Film Productions, LLC. All rights reserved.

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