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2012年10月25日 (木)

インドネシア発のノンストップ・アクション『ザ・レイド』イコ・ウワイス、ヤヤン・ルヒアン、ギャレス・エヴァンス監督 オフィシャルインタビュー

ザ・レイド

第36回トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門観客賞受賞、第44回シッチェス・カタロニア国際映画祭ほか世界各国の映画祭を席巻、さらにはアクション描写の完成度の高さから全米公開され、続編の製作、そしてハリウッド・リメイクが決定!世界が熱狂したインドネシア発のノンストップ・ハイテンション・アクション『ザ・レイド』。麻薬王が支配する30階建ての高層ビルに強制捜査(=RAID/レイド)に入った20人のSWATと迎え撃つ無数のギャングとの、エンドレスバトルが勃発!

10月27日の日本公開を前に、出演者のイコ・ウワイス、ヤヤン・ルヒアン、そして、ギャレス・エヴァンス監督のオフィシャルインタビューが届いた。

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かなり計算されたアクションシーン、カメラワークですが、綿密な打ち合わせがされたんでしょうか?

■監督:振り付けを考えるのは基本的にイコ、ラマ、私で行います。まずは私がシーンの構想を練ります。どういうキャラ、展開、どういう敵なのかを考え、そのイメージを2人に伝えてその枠組みの中で、技、スタイルを取り入れていく。すると、ブロック、キック、投げなどについて、こうしたら良いと2人が提案してくれるんです。アクションシーンの展開も技、技、技という風にせずにそれなりのフロー、緩急ができるように工夫して振り付けしてもらっています。

2人とは『ザ・タイガーキッド 旅立ちの鉄拳』の時から仕事しているので、本当にやりやすい。振り付けを熟知したうえでショットを決められる。ストーリーボードを作ってから、今度はそれに沿った映像のストーリーボードをハンディカムで作ります。それでこのカメラアングルでアクションを効果的に見せることができているかを確認します。

最近のアクション映画は、アクションシーンをしっかり見せていないと思います。カメラをぶれさせたり、音でごまかすようなテクニックに頼りがちですが、そうではなく、80年代、90年代の香港アクションに立ち返ろうという試みで、『ザ・レイド』では全部見せることにこだわった手法になっています。アクションのイメージ+振り付けというよりも3人で練ったものにカメラを合わせるという手法です。


振り付けの中で大変だった、カッコいいと思うシーンは?

■イコ:振り付けで一番難しかったのは、80人いたアクション演者に、1人として同じアクションをさせないようにすることで、それを作るのが難しかったです。『ザ・タイガーキッド』、『ザ・レイド』の続編となる『Berandal』も同じ動きを一切使わないよう、そこにこだわりました。

『ザ・レイド』では、特に観て欲しいシーンが2つあります。1つ目は私が重症を負った仲間を抱えながら18人と戦うシーンです。もともと怪我をした仲間を守りながら動くのでさえ大変で、さらにSWATの服が本当に重いんです。ブーツ、ベルト、銃、トンファーなどフル装備はかなりきつかったから、あのシーンはぜひ観てもらいたいですね。

もう1つは、私が兄のアンディと一緒にマッド・ドッグと戦うシーンです。2人が一瞬も休まずに、しかもぶつからないように動くというのは本当に複雑な振り付けなのですが、そこを息を付く間もなく演じきっています。是非観てください!


最後のアクションシーンは、2人対1人で大変だったのでは?

■ヤヤン:監督はめちゃくちゃ簡単だっただろうと言いますけど(笑)、2人に絶えず集中しなければなりませんでした。他の映画などでよくあるアクションシーンでは、1人と戦っているときは1人置き去りになる、というシーンも見受けられます。でもこの映画ではそうではなく、2人を同時に相手することを意識した振り付けになっています。どっちとも常に頭の中に置いた戦いになっています。ただ、練習の時は集中力が切れてアンディが攻めてきているのに守れなくて実際殴られたり、蹴られたりということは何度もありました(笑)。

■イコ:2人でアクションの振り付けを作ったんです。あの3人のシーンは作っている段階で自分たちは2人しかいないので、1人は自分の役をやるのですが、もう1人は立ち位置を変えながらもう1人の役をやらねばならず、それの繰り返しはとても時間がかかりました。だから、私たちは全ての動きを互いが把握しているんです。

もうひとつ、この話にはまだエピソードがあって、イコが32人の敵と立ち回るシーンがありますが、その相手の振り付けを全部ヤヤンがやったので1人で32役やったことになりますね(笑) だから、僕ら2人は全ての演者がどの動きをするのか、全てを把握しています。


イコ・ウワイス、ヤヤン・ルヒアン
左:ヤヤン・ルヒアン/右:イコ・ウワイス


ラマが4対1で戦うシーンの振り付けでは、全部ヤヤンさんが演じたんですか?

■監督:もちろんヤヤンが演じています。その他にも実はドレッドの男の人と落ちていくシーンは、実はヤヤンがスタントを務めています。スタッフの中にドレッドの人がいて、その人がドレッドを切ってしまったのですが、そのドレッドを再利用してヤヤンにつけて演じていました。ドレッドをつけるのに3時間ぐらいかかりましたね。


ハリウッドや日本の映画事情に比べるとインドネシアの映画製作に特徴などはありますか?

■監督:もともとイギリスで映画を作りたいという気持ちはありましたが、ウェールズで製作する場合、自分たちで資金繰りもせねばならず、規模が小さくなってしまうので、思うようにいきませんでした。最近は変わりましたが、2006年頃はそういう状況でした。当時は普通に9時から17時で働いていたのですが、そっちの方に比重が傾いた時、今の奥さんがインドネシアでドキュメンタリーを作ることを勧めてくれて、そのドキュメンタリーを制作していく中でマーシャルアーツの面白さ、インドネシアの文化に触れ、イコにも出会い『タイガーキッド』を撮るに至りました。


影響を受けたアクション映画はありますか?

■イコ:ジャッキー・チェンですね。監督にも演じる前にジャッキーの映画を観てくれと言われていたのもあるし、今は私の目標ですね。私は1度ジャッキーに会っているのですが、監督は会ったことないので悔しがっています(笑)。

■ヤヤン:私もジャッキー・チェンですね。

■監督:マーシャルアーツで言えばジャッキー・チェン、ジェット・リー、サモハン・キンポー、トニー・ジャーで、ガンアクションではジョン・ウー、リンゴ・ラム、サム・ペキンパー、マイケル・マンの作品群です。マッド・ドッグというキャラクターはジョン・ウーの『ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌』でのナンバー2の役柄からインスパイアされたものなんですよ。


ギャレス・エヴァンス監督
ギャレス・エヴァンス監督


『Berandal』はどのような内容になるのですか?

■監督:ストーリー展開はキャラクターが増えて、人間関係も入り組んでいきます。ラマには奥さんがおり、子どもが生まれているのでその辺を描きます。1作目で名前しか出てこなかった悪徳警官レザーと信頼できる警官ブナワの2人が出てきます。物語はラマがブナワに出会うところから始まり、警部補のワヒュは逮捕されている状況です。ワヒュが残した証拠でビデオテープがあるのですが、そこには警官の汚職の証拠が記録されています。そんな中、殺されていく人、生き残る人がいるという内容です。残念ながらマッド・ドッグの出演はありません。

ただ、ヤヤン自身は登場します。ホームレスのヒットマンという役どころになります。このヒットマンはマフィアのドンに仕えていて、ドンに命じられるまま人を殺していきます。それで奥さんと子どもの養育費を払っています。この役の武器はマチェーテなんです。ただこのマチェーテは標的を殺すことのみ使用します。例えば標的の周りに護衛がいてもその護衛は左手で倒し、標的だけをマチェーテの餌食にします。来年1月中旬から撮影開始を予定しています。


世界的なヒットを受けてどう感じていますか?

■監督:この映画を作れたことを本当に誇らしく思っています。そして、バイオレンスな映画だったので広く受け入れられたことに驚いています。もともと作りたかった『Berandal』という映画が今回の作品がきっかけで作れるようになって嬉しいというのもありますし。

ただ、ひとつ悩ましいことがあるとすれば、プレッシャーですね。最初は、ある意味何も考えずにパッと見せられましたが、今は期待値が上がってしまい、それ以上を求められてしまうので、それに応えつつではありますが『ザ・レイド』とはまた異なったものを作っていきたいですね。

■イコ:『タイガーキッド』から『ザ・レイド』まで2年という間がありました。この期間にいろいろ学ぶことができたし、ギャレスも映画を作りたいという気持ちが募っていて、それが爆発した作品です。

ただ、この作品で賞を獲ろうとは思っておらず、私たちとしては、インドネシアの映画業界に新しい風を吹き込むつもりでした。コメディ、ホラー、宗教的な映画がインドネシア映画のメインストリームですが、マーシャルアーツを取り入れた新しいアクション映画をインドネシアの映画界に知らしめたかった。

『タイガーキッド』が公開されるとき、インドネシアの記者たちがこぞって西洋人がインドネシアで映画作るなんて、ましてやシラットに焦点を当てたものなんて、と非難されました。

しかしそれがムーブメントを起こしたということに誇りを持っています。監督はインドネシア人よりもインドネシアの文化に非常に詳しく、そういったところに人として惹かれました。それで『タイガーキッド』の成功があり、観衆の求めるものを出せたのが『ザ・レイド』、今度はさらなる期待を背負って『Berandal』に向けて私たちは精一杯頑張ります。

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『ザ・レイド』
2012年10月27日よりシネマライズ、角川シネマ有楽町
配給:角川映画
公式HP:http://www.theraid.jp/
©MMXI P.T. Merantau Films

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