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2010年12月17日 (金)

『シチリア!シチリア!』ジュゼッペ・トルナトーレ監督オフィシャルインタビュー

『シチリア!シチリア!』ジュゼッペ・トルナトーレ監督オフィシャルインタビュー

イタリア本国で初登場・2週連続第1位、大作を押しのけ、異例の大ヒットを記録した、イタリアが誇る巨匠『ニュー・シネマ・パラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレ監督の最新作『シチリア!シチリア!』。
12月18日の日本公開が待ち遠しい今、トルナトーレ監督のオフィシャル・インタビューが届いた。


本作の舞台を、監督自身の故郷・シチリアにした理由は?

■トルナトーレ監督:自分自身が生まれ育った土地が持っている混沌としたものに、かたちを与えたいと思っていた。それが本作をつくったきっかけです。


本作を見て、監督の故郷への愛を強く感じました。シチリアという故郷の魅力、そこまで監督を虜にするものはなんなのでしょうか?

■トルナトーレ監督:もちろん愛だけじゃない、他の感情もあります。それは、影響を受けてきたけど、本当はこの土地に慣れるはずだったがそうはならなかったこと。可能性がある土地なんだけど、小さな天国にもなれるはずなんだけど、そうはならなかった。だから愛というもののなかにある悲しみのひだのようなもの、それがシチリアという故郷に惹かれる理由です。


街の細部の至るところにまでこだわったセットが素晴らしかったです。街に限らず、人々の服装や車など、少しずつ現代に向かって変化させていく、その苦労について教えてください。

■トルナトーレ監督:すべての舞台装置を作り込むことも難しかったが、それを時とともに変化していくところも描かないといけない。ひとつのプロジェクトのなかにもうひとつのプロジェクトをもっていたようなもの。だから、役者の都合によって、建築を3日ごとに変えないとけない、時代自体を変えないといけない時もあった。それから家具、モノ、お店、商人たちなども。自分が知ってた、見たことがある時代なんだけど、とても複雑で困難なことでした。周りのスタッフたちも大変だったと思う。自分が知っている時代だから、少しでも違うと嫌になってしまうので、かなり厳しくいった。周りのスタッフは、若かったり、知らない人ももちろんいるわけだから、自分よりもっと苦しかったと思う。一度自分が生きた時代、場所を再現することは非常に難しいこと。


監督ご自身の半生とお父さんの人生を投影したそうですが、そんな大切な物語を映画化するに当たり、もっとも気を配られたのはどんなことでしょうかか?また、監督のお父様はどんな方ですか?

■トルナトーレ監督:すべてです。本物かどうか、セリフも含めて、彼らの動きが本当のものか。その全てに自分の力を注ぎました。シナリオの中に生きている人間、それらがしゃべる方言、会話、その時代の音、リズム、そのすべてのものに重点をおいています。この作品は、とても個人的な映画です。自伝ですが自伝を超えていると思います。実際にあったことに自分の想像を加えて映画に描かれています。
私の父は社会的には金持ちではありませんが、生きてきた人生の中で、文化的にも政治的にもよりよくなるよう大変努力しましたし、私にもそれを教えた。一番大事なことは判断するということ。人や物事を判断することの大切さを受けました。


映画の中に、監督やご家族が経験された実際のエピソードはあるでしょうか。あるとしたら、どの部分でしょうか?

■トルナトーレ監督:たくさんあります。たとえば、暑さから逃げるために、家族で床の上に寝転ぶシーンとか。空調があるわけでもなく、母親に服を脱げ、といわれて小さい頃やりました。


最初と最後のシーンがつながることで、不思議な感覚をもった映画になっています。この意図を教えてください。

■トルナトーレ監督:これが映画の基盤。十年来考えてきたこと。時間の不在に気付いたから、この映画に着手できた。長い時の流れ、世紀から見ると、時間の流れは一瞬のものです。最初と最後のシーンを循環させることを考え付いたときに、この映画ができた。煙草屋へ行って、帰ってくると、もう一世紀たっていた。彼の過去も未来も、煙草屋にいっていた間にすぎた、といった感じ。
3代の話で、一代目は煙草屋へいって帰ってくるともう一世紀過ぎていた、こんどはお父さんの世代、黒板の前でねちゃった、そして自分の未来を夢見る。おじいさんの世代。読めるということは、贅沢なことだった時代。いい将来ということは、いい政治によるもの、と夢見ていた人達の時代。おじいさんが死ぬ時にすごく苦しんでいたけど、息子がかえってくるのをまっている。そして息子が帰ってきて、お父さんは死んで行くのが、自分が好きなシーン。引き継ぐ、といった意味合いがあるシーン。ペッピーノがイヤリングを見つるけるときは、それの持ち主はまだこれから生まれなければならない。時というのは規定しているのもがない、という感じ。時の不在。過去と現在、未来が一元化されている世界。


本作では激動の時代を生きたある家族を描くことで、家族のあり方や絆がテーマのひとつになっています。監督にとって、家族とはどんな存在ですか?

■トルナトーレ監督:決定的なものです。自分にとって、家族は全てです。


監督は、「自分にとって故郷バーリアは「世界」そのものだ」とおっしゃっているのを読みましたが、バーリアが監督に教えてくれたことはなんですか?

■トルナトーレ監督:よかったこと、悪かったこと、全て。自分にとってすべて、世界の縮図。愛することもできるし、憎むこともできる。小さいから自分が全て理解できたし、境界線がはっきりしていた。自分の目の前にすべての世界があった。中心街の大通りを何回か行き来すれば、すべてが、世界が分かった。すごく明白な世界。だれがマフィアか、親分は誰か、なんていうのも街の人はみんな分かっていた。誰でも理解できる世界でした。


今回も子供が印象的でした。子役にはどのような演技指導を行っているのでしょうか?

■トルナトーレ監督:簡単ではないけど、自分のなかでは割と自然にできることです。自分が演出しないことです。自分が働いていると子供に思わせない。自分じゃない人間を演じると思わせず、自分を演じるというふうにもっていく。彼らは自分たちのやることを知っている。たくさん遊ばせる。だから遊びのようにやらせる。仕事という観念で、演技を子供に強要はできない。遊んで楽しませることが大切。


マンニーナを演じたマルガレット・マデについて

■トルナトーレ監督:見つけるのは困難でした。100人以上の人をオーディションした。机の上に写真が置いてあった。いいなと思ったけど、でも素人だというのが分かっていたので考慮してなかった。でも、呼んでみたらものすごく特徴をもっていた。古い美しさを持っていた。でも演技したことがなかった、でも映画のなかで重要な、シチリア方言を知っていた。経験がないということはあったけど、テストを何回もした。彼女は性格が強かったから、やりきれると思った。彼女も苦労したけど、やり遂げてくれた。


ペッピーノ役のフランチェスコ・シャンナについて

■トルナトーレ監督:シチリア方言を話す映画だかたら、シチリア人を選ばなくてはいけない。彼は演技をしっている。劇場にも出演しているし、映画も端役をやったりして、勉強していた。色んな人がきてテストしたけど、彼が最高だった。優秀な役者だと思う。彼とは何の困難もなかった。25歳でこれだけのプロフェッショナルで、自分で作り上げてくる役者はなかなかいない。彼と出会えてラッキーだった。大好きな役者。また合う役があれば、自分の映画にぜひでてもらいたい。


岩山の伝説(石が3回当たると宝の扉が開く)が、印象的ですが、バーリアに実在する伝説ですか?

■トルナトーレ監督:実際にある伝説です。私も他の人と同じようにやってみましたが、成功しませんでした。誰も成功していないそうです。


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『シチリア!シチリア!』
2010年12月18日 より シネスイッチ銀座ほかにて
配給:角川映画
公式HP:http://sicilia-sicilia.jp/

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