« 仲里依紗主演『時をかける少女』主題歌&挿入歌に「いきものがかり」が決定 | メイン | 『アフロサムライ:レザレクション』木崎文智監督 インタビュー »

2009年12月10日 (木)

『アサルトガールズ』押井守監督、佐伯日菜子 インタビュー

『アサルトガールズ』押井守監督、佐伯日菜子 インタビュー

『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』『イノセンス』『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』などで世界的に知られる鬼才・押井守監督が、『アヴァロン』(01年)以来、実に8年ぶりに挑む長編実写映画『アサルトガールズ』

キャストには、来年は超大作『SPACE BATTLESHIP ヤマト』への出演も決まり今もっとも注目を浴びている黒木メイサ村上春樹原作の話題作『ノルウェイの森』も控える国際派女優・菊地凛子、唯一無二のオーラを放ち続ける佐伯日菜子という3女優の豪華共演が実現。世界を圧倒するSFエンターテイメントがここに誕生!

砂漠の仮想空間〈アヴァロン(f)〉。巨大モンスター“スナクジラ”と飽くなきバトルをくりひろげる3人の美女ハンターたちの前に、伝説のラスボス〈マダラスナクジラ〉が現われた!かつてない超大物を前に、やむを得ずパーティを組んだ彼女たち。乱れ飛ぶ弾丸、空を焼き尽くすファイアーボール・・・はたして誰がヤツを仕留めるのか―!?

今回は本作の監督であられる押井守さん、そしてタフな女戦士カーネルを演じられた佐伯日菜子さんにお話を伺いました。

______________________________________________________________________


久しぶりの実写映画となりましたが、完成してみてのご感想をお聞かせください。

■押井守監督(以下、押井監督):「最初の構想段階ではもう少しハードな内容の予定でしたが、準備段階で少し変わって、撮影に入ってまた少し変わって、編集したらもっと変わって、音響の仕上げをしたら完全に変わって、完成してみたら意外とコミカルな作品になったなという感じです」


カーネルを演じられた佐伯さんは撮影の時と実際完成した作品をご覧になっていかがでしたか?

■佐伯日菜子(以下:佐伯):「具体的に「あ!ここ撮影の時と違う」というシーンはそんなになかった気がします。撮影の時にいただいた絵コンテとだいたい一緒でした」

■押井:「カーネルに関してはそんなに変えていないですね。3人の女性の中ではカーネルが一番タフでタイトな役で、かつ叙情担当というイメージを最初から持っていたので。
カーネルは十数年前からすでにイメージしていたキャラクターですし、彼女(佐伯)の持ち役になっているわけですからね。
ただバランス上、しっとりとしたシーンを増やしたいなと思い、雨を降らせてみたり洞窟のシーンをアドリブで追加したりしました」

■佐伯:「そうですね!洞窟のシーンは絵コンテになかったです」

■押井:「あとは(劇中に出てくる)カタツムリとのからみが結構良くて(笑)。それで方向性も少し変わっていきましたね。今は撮影した現場ですぐに映像チェックできるのでフットワークが軽くなったことが方向性の変わっていく一番の理由だと思います。意外なアングルで意外な表情が映っていたりすると、こっちの方向性で撮ってみようかな?とか」


菊地凛子さん演じるルシファーはかなり個性的な役柄でしたよね

■押井:「彼女の存在は大きかったですね。あれで映画の方向性も変わっていったと思います。彼女のキャラクターを生かすにはタイトな内容だけではバランスが取れなくなるので」

■佐伯:「私は撮影のタイミングがずれていたのでアフレコの段階で初めて拝見したのですが、まさかあんなに踊られているとは思わなかったです(笑)。 誰かダンス指導の方がいるのかと思っていたのですが、菊地さんのオリジナルでしかもアドリブで踊られたということで。すごいなーと思いました」


ではもともとの脚本から撮影中にどんどんアレンジを重ねていったのでしょうか?

■押井:「脚本というよりあらすじをA4で数枚くらい一晩でまとめたものを基本にして、あとは絵コンテを1日で作ったぐらいしかしなかったので。何をどう撮るかは当日撮影してみないとわからなかったです」

■佐伯:「監督の絵コンテはすごいですよ!あのまま売れるくらい綺麗で」

■押井:「ほとんど殴り書きだけどね(笑)。ただ本当は書くつもりなかったんです。実写映画の場合、絵コンテがあるとそれに縛られてしまって良いものを見落としてしまうことが多いので。全体の流れや目安がないと困るということで一応書いたけど、現場ではほとんど見なかったです。
でもCGを入れ込む作業では絵コンテに影響されるので、良い絵コンテがあるとその通りに作ってくれたりしてカッコ良く仕上がりますし、絵コンテも良し悪しですね」


本作で一番こだわった点はどういった所でしょうか?

■押井:「これは女優さんのための映画だから、女優さんをいかに魅力的に撮るかという絶対的な基準があったのでそれ以外の事はほとんど考えていなかったです。
とてもエンジョイしましたね。綺麗なものを撮っている時ってやっぱり幸せな気持ちになるから。日が暮れるまで撮影をして、あとは旅館で温泉に入るっていうね。撮影はバラ色な日々だったね(笑)」
       

撮影現場でのエピソードなど何かあれば教えてください

■押井:「エピソードではないけど…不満があるとすれば、現場での食事がなんとかなんないかな、と。彼女達は「おいしい」と言ってくれたけど、僕は「弁当だけは止めてくれ」と要求しましたね。
あんな寒い風が吹きまくってる所で冷えた弁当を食べてたら物悲しくなるから、どんな物でもいいから温かい物を食べさせてくれと。だから天津丼やカレーが出てきましたよ。
あとは温泉があったことは幸せだったね。冷えきって砂でじゃりじゃりの体を癒していました。温泉がなかったらやってらんないよ(笑)」


では佐伯さん、カーネルを演じるにあたって何か気をつけた事はありましたか?

■佐伯:「あのコスチュームを着てあの場に立つと、もうその世界に浸ってしまうので現場で気をつけたことは特になかったのですが、大変だったのはアフレコですね。

マスクを着けているシーンではアフレコでもマスクを付けて声を撮ったんですが、それが大変でした。マスクは合わないし滑舌は悪いし、英語だし…本当に心から申し訳なかったです(笑)」

■押井:「マスクは確かに合わなかったね。だから喋りづらいっていうのもあっただろうね。

でも実際にマスクを着けての会話はそういう風になるはずだから、息遣いとかも全部欲しかったので良かったんじゃないかな。あとは自国語以外の言葉に感情を入れて話すのは難しいからね。

だからってネイティブに話さなくちゃというのではなくて、英語という形の日本語を話せば良いと思うんだよ」

■佐伯:「これからも精進します。押井監督と仕事をすると必ず「女優さんってなんでも出来なきゃいけないな~」と心から思います。今回も突然「明日、馬乗るから」て言われたりしましたから(笑)」


では最後の質問です、この映画を作るきっかけは「本格的なファンタジー映画を作りたい」とのことですが、お二人のオススメのファンタジー映画を教えてください。

■佐伯:「私は『ティム・バートンのコープス・ブライド』です」

■押井:「やっぱり『ロード・オブ・ザ・リング』になるのかな。ファンタジーってメルヘンとは別物で、闘争や戦いとスケール感が絶対に必要なので、それを映画化するのは大変な事だと思います。特に日本では。本当のファンタジーっていうのは大人が見るものだと思うから、そういった意味でも『ロード・オブ・ザ・リング』かな。キャスティングも男がみんな色気があったし良かったよね」
______________________________________________________________________

『アサルトガールズ』
配給:東京テアトル
公開:2009年12月19日
劇場:テアトル新宿、池袋テアトルダイヤほか全国にて順次公開
公式HP:http://assault-girls.nifty.com/

©2009 八八粍・デイズ/ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://bb.lekumo.jp/t/trackback/306383/22555807

『アサルトガールズ』押井守監督、佐伯日菜子 インタビューを参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。




最新映画ナビ関連ブログ

最近の記事