『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』ハリソン・フォード インタビュー

自由の国、アメリカ。そこには幸せな生活を手に入れるために、あらゆる国から様々な人種の人々が集まってくる。だが、それらのすべての人々が正式な手続きを踏んでやって来ているわけではない。不法に入国・滞在し、アメリカ市民としての正当な権利を持たないものも多い。
映画『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』は、メキシコ、オーストラリア、韓国、バングラデシュと様々な国からアメリカを目指してやってきた人間たちの、それぞれの事情と厳しい現実を描き出している。初老のI.C.E.捜査官に扮したハリソン・フォードは、今までのヒーロー的イメージを覆す抑えた演技で、“国家の正義”と“個人の幸福”の狭間のやるせない現実に揺れる、悩める主人公を演じている。
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キャラクターについて
■ハリソン・フォード(以下、ハリソン):「私が今回演じたマックス・ブローガンは、ICEで働くベテラン捜査官だ。ICEの職務は、移民問題に関わる法執行官ということになる。比較的最近になってアメリカの安全保障のために新たに設置された機関だ。
彼は、ちょっとくたびれた感じの男というのかな。プライベートでは離婚を経験して、さらに一人娘との関係も疎遠になっている。仕事のうえでも、昔気質でルールよりも感情で動いてしまうところがあって、新米刑事や同僚とぶつかる事も多い。自分の周りの人たちと、どうにもうまく馴染めなくなっているんだ」
移民問題について
■ハリソン:「アメリカの移民問題に関して、私たちは狭い考え方で捉えがちだ。だが実際は、幾つもの国と様々な人種が絡んだ複雑な問題だと思うよ」
監督ウェイン・クラマーについて
■ハリソン:「ウェインは非常に明確な映像プランの持ち主だね。あらかじめ全シーンの絵コンテを用意しているんだ。あそこまで綿密なプランを持った監督には、今まで出会ったことがない。ただそれだけじゃなくて、撮影現場では周囲の意見を聞く余裕をちゃんと持ち合わせている。一緒に仕事をするうえで、本当にありがたい存在だ」
他作品との比較に関して
■ハリソン:「『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』と『インディ・ジョーンズ』シリーズほど、かけ離れた作品はないよ。全く異なるタイプの作品に出演して、自分が演じる役に今までとは違う新たな可能性を得ることができたのは、素晴らしいことだと思う。客層の幅も広がるしね。俳優として様々な役を演じることができることは最大の喜びだし、そんな機会を与えてもらったことに、感謝の気持ちでいっぱいだよ」
PROFILE
1942年7月13日、イリノイ州シカゴ出身。
ウィスコンシン州リポン・カレッジで哲学と英文学を専攻するも役者を志し中退、LAの演技学校で学ぶ。66年に『現金作戦』の端役で映画デビュー。『テキサスの七人』(68)などに出演するが陽の目を見ず、一時は俳優をあきらめ大工として生活していた。
73年のジョージ・ルーカス監督作『アメリカン・グラフィティ』から注目され始め、『スター・ウォーズ』旧三部作(77年/80年/83年)のハン・ソロ役で大ブレイク。さらに『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(81)に始まるインディ・ジョーンズ役でトップスターとしての地位を確立し、以後は次々と話題作に出演。
90年代には『パトリオット・ゲーム』(92)、『今そこにある危機』(94)でさらなる当り役ジャック・ライアンを演じ、08年には19年ぶりのシリーズ第4作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』で現役っぷりを見せつけるなど、まさにハリウッドを代表する大スター。
初期は「タフな中にも繊細な心を秘めた現代版ヒーロー」といった役柄が目立ったが、90年代以降は内面的な苦悩を描く社会派ヒューマンドラマに一層の冴えを見せ、アクションとロマンス双方で円熟味を増した演技を披露、幅広いファンを獲得している。
85年の『刑事ジョン・ブック/目撃者』ではアカデミー賞とゴールデングローブ賞の主演男優賞にノミネートされた(ゴールデングローブ賞には『モスキート・コースト』(86)、『逃亡者』(93)、『サブリナ』(95)でもノミネート)。98年には「ピープル」誌の「もっともセクシーな男性」に、99年にはピープルズ・チョイス賞の「映画史上もっとも人気の高い映画スター」に選ばれている。2001年には「世界で最も裕福な俳優」としてギネスブックに認定され、03年にはハリウッドの殿堂「ウォーク・オブ・フェイム」に名前が刻まれている。
気に入った脚本がないと出演せず、山奥でのんびりと過ごすことでも有名で、ワイオミング州に広大な農場を所有。自ら操縦する飛行機やヘリコプターで人命救助を行い「インディ・ジョーンズばりの私生活」と話題になったことも。二度の離婚を経験し、09年女優のキャリスタ・フロックハート(「アリー・マイ・ラブ」)と結婚。82年の『ブレードランナー』で初来日以降、08年の『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』まで公式には計9回来日を果たしており、さらにお忍びでも度々日本を訪れていると言われる親日派でもある。
主な出演作
・インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 アメリカ(2008)
・ブレードランナー ファイナル・カット アメリカ(2007)
・ファイヤーウォール アメリカ(2005)
・ハリウッド的殺人事件 アメリカ(2003)
・K-19 アメリカ(2002)
・ランダム・ハーツ アメリカ(1999)
・6デイズ/7ナイツ アメリカ(1998)
・エアフォース・ワン アメリカ(1997)
・デビル アメリカ(1997)
・サブリナ アメリカ(1995)
・今そこにある危機 アメリカ(1994)
・百一夜「俳優たち】 フランス=イギリス(1994)
・逃亡者 アメリカ(1993)
・パトリオット・ゲーム アメリカ(1992)
・心の旅 アメリカ(1991)
・推定無罪 アメリカ(1990)
・インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 アメリカ(1989)
・フランティック アメリカ(1988)
・ワーキング・ガール アメリカ(1988)
・モスキート・コースト アメリカ(1986)
・刑事ジョン・ブック 目撃者 アメリカ(1985)
・インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 アメリカ(1984)
・スター・ウォーズ ジェダイの復讐 アメリカ(1983)
・スター・ウォーズ ジェダイの復讐 特別篇 アメリカ(1983)
・ブレードランナー アメリカ(1982)
・レイダース 失われた聖櫃<アーク> アメリカ(1981)
・スター・ウォーズ 帝国の逆襲 アメリカ(1980)
・スター・ウォーズ 帝国の逆襲 特別篇 アメリカ(1980)
・地獄の黙示録 アメリカ(1979)
・地獄の黙示録 特別完全版 アメリカ(1979)
・ハノーバー・ストリート アメリカ(1979)
・幸福の旅路 アメリカ(1977)
・スター・ウォーズ アメリカ(1977)
・スター・ウォーズ 特別篇 アメリカ(1977)
・カンバセーション 盗聴 アメリカ(1973)
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『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』
配給:ショウゲート
公開:2009年9月19日
劇場:TOHOシネマズシャンテほか全国にて
公式HP:http://www.seiginoyukue.jp/
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