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2011年2月16日 (水)

ベルリン映画祭・コンペ部門(1) -Yelling To The Sky-

ベルリン映画祭では、コンペ部門作品もいくつか観に行っていますので、所感をUPしていきますね☆

Yelling To The Sky

監督: Victoria Mahoney
脚本: Victoria Mahoney
出演: Zoë Kravitz, Gabourey Sidibe, Tim Blake Nelson ほか
オリジナル言語: 英語
2010年/アメリカ/96分

Yelling01


タイトル通り、空に向かって叫びたくなるほど、日常生活に鬱積したものを抱え、重圧に耐えながら必死に生きている人々のドキュメンタリームービーを見ているかのような作品でした。

ストーリーの中心人物は、ある崩壊寸前の貧困層の黒人家族。2人姉妹の妹は、同級生に日常的ないじめを受けており、オープニングからストレスフルなシーンに直面します。姉も未婚のまま妊娠。父親の家庭内暴力に耐え切れず、ボーイフレンドと駆け落ちするも、またもやそのボーイフレンドから暴力を受け、実家に出戻りしてくる始末。


母は、父親の起伏の激しさと長年の暴力に精神的ダメージを受け、失踪。時間を置いたのち家に連れ戻されますが、死んだ魚のような目と脱け殻のように動かない彼女の姿には心が痛みます。

終いには、妹が人の道を踏み外し、高校生にして、ドラッグディーラーに堕ちて往く様は、少なからず同情すら覚えます。自分の身を守るには、手段を選べなかった彼女を取り巻く環境は、実にリアリティがありました。

しかし、一度は離散し、心がバラバラになりながらも、少しずつ少しずつ再生していく彼らの絆を見るにつけ、たとえ一度壊れたもの、壊したものでも、取り戻したい、守りたいという意思さえあれば、手遅れではないのかもしれないと感じさせてくれるドラマでした。

脚本構成、カメラワークが取り立てて素晴らしいわけではないけれど、間違いなく心に留まる作品であり、単なる家族再生のドラマには終わらない力を感じる作品でした。

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