リミッツ・オブ・コントロール

スペインの街を愛して止まない監督の想いに触れたアーティスティックな映像を眺めるだけでも観る価値のある作品です。

2009年9月19日よりシネマライズほか全国にて公開
2009,スペイン、アメリカ、日本,ピックス
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ジャームッシュ監督にとって、スペイン南部の都市セビリアは、『世界で一番好きな街でずっと魅了されつづけている場所』。80年代にセビリアを訪れて以来、20年以上この街の虜になっているようです。
本作の企画が進むと、スペインの東西南北あらゆる場所を撮影場所として挙げ、色々なアイディアや体験、記憶のピースを繋ぎ合わせて、最終的にセビリアを念頭に置いたとき、彼の頭にあった構想が形となって姿を現したといいます。
マドリードからスタートした撮影場所は、アルメリア、サン・ホセ、最後はセビリアと、行かなかったのはバルセロナくらいだったようで、スペイン中をたった1人で歩き廻る主人公、コードネーム“孤独な男”の影には、監督のスペインを想う情熱を感じずにはいられません。そしてカメラを通して映し出される映像には、監督ジャームッシュと、撮影監督クリストファー・ドイルのエキセントリックな感性、そして彼らの幻想的でどこか夢見心地な眼差しや、スペインの国に流れている不思議な情緒さえも感じることが出来ます。

ストーリーラインは、名もなき孤独な男がある任務のために様々な街を巡り、さすらう中で少しずつ見えてくる現実を映し出していくのですが、そんなストーリー展開よりもむしろ街の色に合わせて主人公が着替えるスーツの色合いや、それぞれの街で登場するキャストたちの装いに注目してください。街の色彩と調和を保ちつつ、登場人物たちが画面に収まると、ひとつのシーンがまるでキャンバスに描かれた絵のように、独特の色合いを放ち、どのキャストも、どの街も、とても個性的な印象を与えてくれます。






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