ホルテンさんのはじめての冒険

監督・脚本:ベント・ハーメル
出演:ボード・オーヴェ/ギタ・ナービュ/エスペン・ションバルグ/ヘンニー・モーアン/ビョルン・フロベリー
2008年度アカデミー賞外国語映画賞をはじめ、数々の映画賞を受賞したノルウェー映画です。
ヨーロッパ映画らしい静かな笑いを作品の至るところにちりばめて、愛すべき生真面目なおじさんが主人公のこの映画は、品のよい、正統派Mr.ビーンといったところ。

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『ホルテンさんのはじめての冒険』
配給:ロングライド
公開:2009年1月
劇場:Bunkamura ル・シネマほか全国にて順次公開
公式HP:http://www.horten-san.jp/

口数が少なく、無表情の中に、どこか滑稽さを感じます。また孤独に、真っ直ぐに生きてきた哀愁さえも漂うそのオーラは、ベテラン俳優の成せる技。“背中で演技する”とはまさにこのことを言うのだろうと思うほどでした。彼のキャラクターが作品の9割を占めていると言っても過言ではありません。
ノルウェー鉄道に40年勤めたホルテンさんは、定年退職を迎える前夜、彼の意志とは関係なく、ひょんなことから真っ直ぐ進み続けた人生が脱線していきます。翌日、人生初の遅刻をし、彼の中の何かが起動し始めました。
「人生は手遅ればかりだが、逆に考えれば何でも間に合う」
というメッセージが込められているというこの映画。ほんの少しいつもと違う何かが、いつもと違う行動に変わり、いつもと違う出会いになり、そしていつもと違う1日を作り上げていく。そして、そんな日が人生の起爆剤になり、それまで閉じこもっていた小さな世界に気づいて、見えなかった世界が急に広がるのだと感じました。
生真面目に真っ直ぐ生きることを決して否定しているわけではなく、人生は角度を変えて見ることで、こんなにも滑稽で、活気があって、キラキラしているものだと気づかせてくれるのです。ホルテンさんの冒険は、私たちの生活にもきっと「いつもと違う何か」を与えてくれるはずですよ。






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