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2008年12月30日 (火)

ゼラチン・シルバー・LOVE

晴乃の総合評価:2.0(5点満点)

『ゼラチン・シルバー・LOVE』

監督・原案・撮影監督: 操上和美
出演:永瀬正敏、宮沢りえ、役所広司、天海祐希
主題歌: 井上陽水


娯楽として、ストーリーの面白さを求める映画ではなく、アートとして美術館に写真を観に行くつもりで映画館に行けば、十分楽しめるかも。

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© 2008 オニマクリスプラナ製作委員会


製作年: 2008年
製作国: 日本
2009年3月 (銀座テアトルシネマ、東京都写真美術館、新宿武蔵野館ほかにて公開)
上映時間: 1時間27分
配給: ファントム・フィルム
カラー/モノクロ/ビスタサイズ/ドルビーSRD
公式HP:http://www.silver-love.com/

【エンターテインメント View】)


驚くべきことに、この映画では、役者が会話するシーンが、ほんのわずか。数えるほどしかないんです。オープニングから25分たって、ようやく天海祐希演じるバーのママが、永瀬正敏演じる謎の盗撮男に『いいカメラですね』と、ひとこと口にするのが最初。その後、再び静寂が続き、次に会話シーンがあるのは、映画が始まって40分後。役所広司(盗撮を依頼した男)が登場し、永瀬正敏と盗撮したフィルムの受け渡しをするシーンです。 交通事故現場のシーンでさえ、あえて野次馬の声さえも消しているという徹底ぶり。

何百枚、何千枚、何万枚もの写真が連なってひとつのシーンが作られているかのような構図。背景が完璧なモノトーンである一方で、宮沢りえの着る衣装のビビッドな色合いや斬新で洗練されたデザインを見るにつけ、まさにアートを感じました。さらに太陽光や影、室内のライトさえも、写真として計算されたものに違いありません。

それもそのはず。プレス資料に目を通すと、監督は40年写真家として第一線を走り続けてきた筋金入りのアーティストであり、本作品が初監督作品でした。 監督の意図している、言葉を用いない男女のセクシャリティを宮沢りえや永瀬正敏は、その繊細でしなやか、時に野性的な身体や目の表情によって表現していました。

ゆで卵やアイスクリームを食べるシーンでは、宮沢りえの色香が漂い、カメラを覗き、被写体を見つめる永瀬正敏の眼孔には間違いなく男のエロスを感じるはず。 ストーリーを楽しむためのエキサイティングな映画がある一方で、画を楽しむ映画があってもいいのかなという気にさせられました。美術館に写真を観に行く感覚で、本作品をご覧になってみてください。

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