その土曜日、7時58 分

監督:シドニー・ルメット
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン/イーサン・ホーク/マリサ・トメイ/アルバート・フィニー
『十二人の怒れる男』『オリエント急行殺人事件』『狼たちの午後』などで知られる名監督シドニー・ルメット、現在84歳。彼の45作目となる本作は、人間の危うさや弱さを浮き彫りにし、登場人物たちを巧妙にかつ繊細に描き出した秀作です。

『その土曜日、7時58分』
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公開:2008年10月
劇場:恵比寿ガーデンシネマほか全国にて順次公開
公式HP:http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/sonodoyoubi/

ストーリーは、一見誰もが羨む生活をしているものの、心に埋めようのない孤独を抱え、ドラッグに溺れる会計士の兄(フィリップ・シーモア・ホフマン)と、子煩悩ですが、離婚して娘の養育費さえまともに払えない甲斐性なしの弟(イーサン・ホーク)が企てた、あまりにもむこうみずな強盗計画が発端です。
実の両親が経営する宝石店に強盗に押し入るのですが、ひとつの誤算によってたちまち歯車が狂い、悲劇が連鎖していくことになるのです。淡々と時間の経過を追ってストーリーが進行するわけではなく、登場人物それぞれにフォーカスをあて、数日前に遡り、時間が前後するようなプロットになっているため、人間の相関図と個々のバックグラウンドが徐々につまびらかになっていくという斬新で実にスリリングな展開は、巨匠ルメット監督マジックと言えるでしょう!
それにしても、兄を演じるフィリップ・シーモア・ホフマンには、惚れ惚れします。彼に注目しはじめたのは、『リプリー』に出演していた時。嫌味な金持ちボンボンで、妙に千里眼がきき、主人公リプリーを精神的に追い詰めていく何とも言えない厭らしい役がサイコーでした。その実力は、自身初の製作総指揮・主演『カポーティ』で爆発し、アカデミー賞をはじめ、数々の映画賞を総なめにするスターへと伸し上がります。
今作では、心に深いトラウマを抱え、人生の成功者から敗北者となる会計士の孤独と、哀愁を丁寧に演じています。数字を積み重ね、合計を導き出すのが得意な会計士の彼は、次のような言葉をつぶやきます。
「僕の人生はパーツがバラバラで積み重ならない。僕の人生はまとまらない」
こう吐露した彼の力ない目と、そのうなだれた肩は、この物語の結末を示唆しているかのように見えました。

I'm in.
参加するよ
←→I'm out. (抜けるよ)
It's too late to think.
考えても遅すぎる
Are you related?
ご家族ですか?
He has to make a decision.
決心しないといけない
He's always such a baby.
まだ赤ん坊だ
I can't talk right now.
今は話せない
Would you like to leave a message, sir?
伝言を残しますか?
Stop talking to me like that.
偉そうに言うな
I've got to deal with some stuff.
片付けることがあるんだ






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