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2008年3月31日 (月)

つぐない

晴乃の総合評価:4.0(5点満点)

『つぐない』

監督:ジョー・ライト
原作:イアン・マキューアン
出演:キーラ・ナイトレイ/ジェームズ・マカヴォイ/シーアシャ・ローナン/ロモーラ・ガライ/ヴァネッサ・レッドグレイヴ

13歳の少女がついた一つの嘘が、若い男女の夢と希望、明るい未来を全て奪い去ってしまった、あまりにも切なく深い悲しみに包まれた恋愛ドラマです。
ついてしまった嘘のつぐない。つぐないとは、一体何なのか? 罪をつぐなうことの意味を考える作品です。原作は、イギリス文学を代表する作家イアン・マキューアンの大河小説「贖罪」
この世には人を不幸にする多くのことが存在しますが、たった一言が、幸せに満ちていた人間の人生を一変させる恐ろしさと、人間のはかなさを憂います。

『つぐない』
配給:東宝東和
公開:2008年4月12日
劇場:テアトルタイムズスクエア、シャンテ・シネほか全国にて順次公開
公式HP:http://www.tsugunai.com/

【エンターテインメント View】)


さて今作は、本年度ゴールデン・グローブ賞 作品賞、作曲賞を受賞し、アカデミー賞にも作品賞をはじめ7部門ノミネートされた話題作。しかも私が最近注目しているイギリス人若手俳優、ジェームズ・マカヴォイが主演を務めていることもあり、必見の作品だったわけです。

作品の所感は、一言で、せつな過ぎる!
犯した罪は、つぐなえるものなのでしょうか? 一生かけてつぐなえる罪とつぐなえない重い罪は存在し、つぐなえない罪をつくってしまった人間もまた不幸に生きることになります。なぜ人間はそんな罪を犯してしまうのか……。深い悔恨の念を一生涯持ち続けても、その罪をあがなう事は出来ないのです。

舞台は1935年のイングランド。ある夏の日、政府官僚の長女セシーリアと使用人の息子ロビーは、長年の恋心を打ち明け屋敷の図書館で情事に至ります。しかしそれを目撃してしまう妹のブライオニーはロビーを色情狂と思い込み、セシーリアが辱めを受けていると錯覚し、ロビーに嫌悪感を募らせます。そんな中、従兄妹のローラが屋敷の敷地内で何者かに暴行を受け、その現場に居合わせ逃げていく人影を目撃したブライオニーは、その犯人がロビーであると警察に証言します。ロビーは逮捕され、3年間服役した後、ドイツ軍との激戦が繰り広げられているフランス・ダンケルクに送り込まれます。

その後、物語は1999年まで64年間もの歳月を端的に描いていきます。最終的にはブライオニーの人生にスポットが当てられてエンドロールを迎えるわけですが、長い一生が明瞭に脚本・演出されているのは実にお見事!! 長編小説を映画化すると、なんだか“端折った感”が出てしまい、物足りなかったり、原作とは離れて妙にチープなものになってしまいがちですが、この作品の素晴らしいところは、そんな希薄さを感じさせない深みと繊細さ、構成・編集の巧みさにあると思います。

悲恋がゆえに文学性や芸術性の高さを増したようにも思える『つぐない』。今や飛ぶ鳥を落とす勢いのキーラ・ナイトレイと、今後ますます目が離せないジェームズ・マカヴォイが好演しています! お見逃しなく~☆

【English Expression View】

It’s showing off.
気取っている
「show off」 は、「見せびらかす、ひけらかす」の意味ですが、映画の中では、意訳され、「気取っている」という字幕がついていました。

You’re real brick.
頼りになるわね!
brick」は、本来「煉瓦(レンガ)」の意味ですが、口語・スラングで「いい奴、頼もしい奴」という意味。

Come back to me.
私のところに戻ってきて。
英語としては難しくないこのセリフ。でもこの映画の要になるセリフで何度も出てきますよ♪

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つぐないを参照しているブログ:

コメント

こんばんは!
またもや楽しみにしている作品の映画感想。嬉しいかぎりです。
本作の原作も映画化すると聞いて例の如く読んでしまいました。
おいらは小説読み始めて今年で丁度10年になるのですが、
本作の原作小説ほど素晴らしい小説はないと断言できるほど
素晴らしい作品でした。

おいらが読んだ小説の中ではダントツでベスト1です。
それで人に薦めて読んでもらうと、
その人も素直に素晴らしかった!と絶賛してくれる希有な小説です。

なので、映画版も素晴らしいとの声が多いのに、
賞レースでは後一歩及ばなかったのは、
原作との比較、偉大過ぎる原作を前に
色眼鏡で見られてしまったのかなあなんて考えてました。
兎も角、映画版も好評のようなので今から楽しみです。

でもって、原作イアン・マキューアンの『贖罪』。
おいらのベスト1小説なので、
チャンスがあったら騙されたと思って
読んでみて欲しいですね。オススメ致します。

お久しぶりですね晴乃さん(^^)

またまたお邪魔します♪

なかなか仕事が忙しくカキコが出来ませんでしたが、今作品は是非ともコメントをしなければと思いお邪魔しました。

「つぐない」は作品として3部構成になっており、映画のストーリーとしてはブライオニーが主役として描かれていますね。
そして第3部は特にその部分が著しいと感じます。
もちろん第3部にも(ローラとマーシャル)の結婚式のシーンやブライオニーが訪れたアパートに住んでいる(セシーリアとロビー)の姿も登場しますが、ストーリーの主役は完全に(ブライオニー)です。

そんな展開の中、ライト監督は最後の数分間にこの映画のエッセンスを実に見事にまとめている。
それは、77歳になったブライオニーが発表した21作目の作品「つぐない」について、テレビ局で語るシーン。
ブライオニーが「これは私の遺作です」と発言をしながらこの作品に寄せる思いを語っていったが、その中で明らかになる、もう一つの真実・・・
ライト監督の構成力の見事さに、同じ映画人として脱帽です。

本当にこの監督は、純文学を映画化させたら世界でも相当にうまい!!

そしてこの作品のVFXは英のDouble Negative社が担当していて、映像として圧巻だったのが、「ダンケルクの戦い」の浜辺のシーン。
観覧車・破壊されたビル・古い帆船等を配した壮大なロケ地で、約2000人のエキストラを兵士として配した光景は圧巻!!
どうやらミニチュアを使って綿密にデザインされ、設営されたみたいですよ!!!

さらにステディカムで追う長回しは、時間にして6~7分くらいあったのでは・・・
これにも見事の一言に尽きますね。

今回「つぐない」を観賞し、以前に「フィクサー」も観賞していた僕としては、「ノーカントリー」ではなく本作品にオスカーを与えたいと思っています。
7部門にノミネートされ「作曲賞」1つというのは残念の一言・・・

しかし賞を受賞せずとも、作品を通して僕や晴乃さんやこれから観賞する人たちの心の中に、何か1つ残してくれる「つぐない」には、心から感謝です。

いま僕はカナダへ向かう飛行機の中でこの書き込みをしています。

ほとんど休みなく、撮影と移動と夏からの映画の撮影の準備で体的には誤魔化しつつ何とかやっています・・・

晴乃さんも早朝からの番組で体調の維持が難しいかもしれませんが、お互いに気を張って頑張っていきましょう!!

「朝まるJUST」は、日本で仕事をしているときには毎朝点けていた番組なので、今度日本にもどった時には、流暢に番組を進行している晴乃さんを観れることを楽しみにしていますね♪♪ 

>たまさん

   「でもって、原作イアン・マキューアンの『贖罪』。
   おいらのベスト1小説なので、
   チャンスがあったら騙されたと思って
   読んでみて欲しいですね。オススメ致します。」

分かりました!!是非読んでみますね♪ありがとうございます!


>カーリマンさん

      「観覧車・破壊されたビル・古い帆船等を配した壮大な
      ロケ地で、約2000人のエキストラを兵士として配した光景
      は圧巻!!
      どうやらミニチュアを使って綿密にデザインされ、設営され
      たみたいですよ!!!」

へぇ~そうなんですか!!確かにもの凄い迫力でした。


      「いま僕はカナダへ向かう飛行機の中でこの書き込み
       をしています。ほとんど休みなく、撮影と移動と夏から 
       の映画の撮影の準備で体的には誤魔化しつつ何とか
       やっています・・・」

またまたお忙しそうですね~!!世界中をお仕事で渡り歩けるというのは、本当に羨ましい限りです。体には十分気をつけてお仕事頑張ってください。
最近、土屋の周りで同年代の方が亡くなられたんです。病気でももちろん自殺でもありません。人の死はある日突然やってくるんですね。人間のはかなさを憂います。そして何のために生きているのか、そんなことを考える瞬間でもありました。生きてこそのキャリア、生きてこそのお金、生きてこその名誉ですね。。。

こんばんわ晴乃さん。

カナダはエドモントンからお邪魔します。。

さすがはカナダ・・・寒いです・・・
昼間は5度前後・夜ともなれば氷点下8度とかの世界です。
いやいや、北アメリカを甘く見ていたしっぺ返しを「ビシッ!!」っとくらっています。

今回の晴乃さんのコメントは、人間誰しもが一度は直面する問題です。

「人は何のために生きていくのか・・・」

人間だけではなく、生きとし生ける生物のすべてに絶対的に訪れる「死」というもの。

実は私が中学1年の時に、8歳になったばかりの弟が交通事故で他界しています。
その当時は悲しみでいっぱいで、何故弟が死ななければならないのか・・・という事に対して深くは考えられずにいました。

しかし大人になり、映像の世界に入り黒澤を初め色々な人との出会い、色々な作品との出会いの中で、ある一つの答えらしき物に出会った気がします。

それは、「つながり・継承」ではないのかと。

「親と子のつながり」「親から子への継承」
「旧世代と新世代のつながり」「旧世代から新世代への継承」
「価値観・安らぎの継承」

8歳という僅か数年の命ではあったけれども、弟から受け取った想いや安らぎは確実に継承しています。
そして、黒澤からの映像や人としての想いも確実に継承していこうと思っています。

この「つながり・継承」こそが人が人として生きていく意味の一つではないのでしょうか・・・

せっかく映像の世界に身を置いているのですから、これからも一人でも多くの人達に映画を通し何かを伝えられるように、映画に携わっていきたいと思っています。

その為にも少し歩んでいくスピードを遅くして、自分の体に休息を与えてあげないとですね。

カーリマンさん

響くメッセージ、ありがとうございます!!
日々色々な壁にぶつかり、悩む日々ですが、たった一つでも自分にとって確立した目標・目的が明確なら、生きていく意味が見出せる気がしますね。
お体大切になさってください☆

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