マイティ・ハート/愛と絆

『マイティ・ハート/愛と絆』
2002年1月パキスタンのカラチで、ウォールストリートジャーナルの特派員ダニエル・パールが誘拐されます。彼の行方をめぐり30日にも及ぶ緊迫した捜査と、妻マリアンヌの苦悩が描かれた作品。これは実話であり、マリアンヌの著書を読んで感銘を受けたブラッド・ピットが、自身の製作会社で映画権を獲得し、3年の月日を経て生まれた渾身の一作です。
監督:マイケル・ウィンターボトム
製作:ブラッド・ピット/デデ・ガードナー/アンドリュー・イートン
出演:アンジェリーナ・ジョリー/ダン・ファターマン/アーチー・パンジャビ/ウィル・パットン
『マイティ・ハート/愛と絆』
配給:UIP映画
公開:2007年11月23日
劇場:TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて
公式HP:http://www.mh-movie.jp/

車のエンジン音、街の喧騒、雑踏から聞こえる人々の苛立ちの声、渋滞のシーンは、これから何かが起こることを予感させる、切迫したオープニングです。さらに、終始鳴り響く聴覚を刺激する車の警報、ダニエルとマリアンヌの二人の行動が交互に映し出され、そのシーンの切り替わりが徐々に早くなることで、恐怖感すら募らせるのです。極めつけは、カメラワーク。大半のシーンが手持ちで撮影されており、あくまでドキュメンタリーを意識したつくりになっているのは、原作に基づいて忠実に伝えたいとする製作者の意志を感じます。
また、マリアンヌを演じるアンジェリーナ・ジョリーの演技の厚み、深み、重みに言葉を無くすほど強い感動を覚えます。6ヶ月の子供を身ごもりながら、消息不明の夫の無事を願う妻の精神状態とは、もはや想像をはるかに超える極限だったはず。それを見事に演じきった彼女の女優としての力量は、多くの評論家が「これまでで最高の演技」と絶賛するほど。
実話であることを意識すればするほど、あまりにも残酷な結末に目をそむけたくなるかもしれません。そしてマリアンヌの強さや寛大さに衝撃を受けるでしょう。身ごもった体で、夫がテロリストに惨殺されてもなお、捜索に協力してくれた人々に向かって、「失敗したのではなく、私達はテロには屈しなかった」と言える強靭的な精神。自分の夫を殺したパキスタン人に対して、「多くのパキスタン人も私と同じ苦しみを味わっている」と、テロで犠牲になっているパキスタン人に同情の言葉をかけられる寛大さ。これらは、彼女のジャーナリストとしての意思や信念から出たものでしょう。そしてジャーナリストであり続けることが、「夫の意思をも汲むことだ」という決意すら感じるのです。

短い台詞をいくつかピックアップしてみました。日常生活にすぐに役立つものもありますね。
I’ll be there in ten minutes.
10分でそこに行くよ
How was your day?
どうだった?
He hasn’t come back yet.
彼がまだ戻らないの
Call me straight back.
すぐ連絡して
この映画で一番印象深い台詞。お腹の赤ちゃんに対しての言葉です。
Amazing! I love somebody who I never meet yet.
まだ見ぬ人間を愛せるなんて驚きだわ。






コメント