こわれゆく世界の中で

『こわれゆく世界の中で』
ロンドンのキングスクロスを舞台に、名匠アンソニー・ミンゲラが「真実の愛」とは何かを追究した一作。主人公たちの心の葛藤に親近感さえ覚えることでしょう。
監督:アンソニー・ミンゲラ
出演:ジュード・ロウ/ジュリエット・ビノシュ/ロビン・ライト・ペン
『こわれゆく世界の中で』
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)
公開:2007年4月21日
公式HP:http://www.movies.co.jp/breakingandentering/

この映画の最大のテーマは、「破壊」と「再生」。この二つのキーワードが完璧にマッチした地域、それがロンドンのキングスクロス。最近では「ハリーポッター」で有名になったこの地区ですが、ロンドンっ子なら決して治安の良いエリアとは答えないはず。この映画にも売春婦が登場しますが、赤線地帯としても知られていました。ちょうど私が留学した年の2001年あたりから都市復興計画が本格化し、駅周辺はあちこちに新たなビルが建設されているものの、一歩足を踏み入れると、イギリスの階級社会を未だに感じるはず。
そんな地域にもともと住んでいた人間と、新しくやってきた人間が出会い、様々な人間ドラマを繰り広げます。
一度破壊しなければ美しい街に再生できないのと同様に、「真実の愛」もまた、目の前にある「偽りの愛」を壊さなければ見えてこないのです。そんな監督の意図はダイレクトに心を打つはず。
イギリス映画を観ていて常々感じるのは、天候が主人公たちの心と終始リンクしているように思えること。「一日のうちに四季がある」といわれるイギリスの天候は、彼らの心情を描写するために絶好の演出になることは間違いないでしょう。今作品も、オープニングからエンディングまで、厚い雲に覆われたような空模様。晴れることのない、深遠な人間の“さが”を見ているようです。
コスモポリタンな街として知られるロンドンの、陰気でもの悲しいアンダーワールドで繰り広げられる「真実の愛」の物語。『イングリッシュ・ペイシェント』や『コールド・マウンテン』に流れるアンソニー・ミンゲラ独特の世界観は、確実に今作品にも存在しています。

すぐに使える簡単表現を3つピックアップ!
My son is clumsy.
私の息子は不器用なのよ。
Happy enough
十分幸せ
So English
英国人らしいわね。






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