モーツァルトとクジラ

『モーツァルトとクジラ』
今年最初に紹介する映画は、昨年末に引き続き、ジョシュ・ハートネット主演の最新作第2弾! 『モーツァルトとクジラ』です。自分が“アスペルガー症候群”という障害を持っていることを、映画『レインマン』を観てはじめて知ったというジェリー・ニューポートの実話をもとに描かれた作品。脚本はその『レインマン』でアカデミー脚本賞を獲得したロナルド・バス。実に感動的で、心があたたまる純粋な愛の物語をお届けします。
監督:ペター・ネス
出演:ジョシュ・ハートネット/ラダ・ミッチェル/ゲイリー・コール/アレン・エヴァンジェリスタ/シーラ・ケリー
『モーツァルトとクジラ』
配給:アートポート
公開:2007年2月10日
劇場情報:シネスイッチ銀座にて
公式HP:http://www.mozart-kujira.jp/

ジョシュ君、久々の適役です! 彼がこんなに演技派だったということに驚きました。彼の演じるドナルドはアスペルガー症候群という病を抱え、苦悩する日々を送っています。そんな彼が自分と同じ障害を持ちながらも、明るく自由奔放に生きるイザベラと出会い、お互いの障害や様々な苦難を乗り越え、愛を育んでいくというラブストーリー。ジョシュ君は、アスペルガー症候群の身体的な特徴や繊細な心の動きを丁寧に、そして実に見事に演じています。
アスペルガー症候群とは……「知識障害のない自閉症で、特定の分野では秀でた才能を発揮するが、対人関係や理論的な思考に不具合が生じる発育障害の一種」と定義されているそうです。
そんな人からなかなか理解されない障害には、いくつか顕著な特徴があります。ひとつは、彼らは実にピュアであるといういうこと。純粋であるがゆえにナイーブで傷つきやすいということです。映画の中では、イザベラが「私は言葉をその文字のままに受け取るの」と言っています。彼女が幼い頃、テレビの実況で「break the record」(記録更新)という言葉を耳にし、みんなが口々に「やった~! すごいねぇ~!」と言っている様子を見て、庭へ飛び出し、「レコードを壊し」まくります。イザベラは単に、言葉をその文字通りに受け取り、「自分にも出来るよ~」ということを皆に見せたかっただけなんです。でも、周りからは白い目で見られてしまう……。そして深く傷つくんです。
この病のもうひとつ大きな特徴として、ドナルドとイザベラ両者に共通していたのが、ある特定のものに極度の執着、または嫌悪感、拒絶を感じるということ。
ドナルドの場合、彼の部屋は人が住めるような状態ではないほどゴミの山で、とにかく汚いんです。でも、彼にとってはゴミ屋敷ではなく、もっとも落ち着く場所。沢山の物に囲まれていることが彼の精神安定でもありました。それを知らないイザベラが彼の物を片付けたところ、彼は自制心を失い、予測不可能な行動をとります。イザベラの場合、金属の触れ合う音を聞くと、たちまち発狂してしまうんです。
この映画の最大のテーマは、こういったアスペルガー症候群という病を理解し、この病と闘っている患者さんが、少しでも社会で生きやすくなるためのものだと思います。『レインマン』のロナルド・バスが、再び私たちに送る“メッセージ”をきちんと受け止めようと改めて感じました。

I’m weird but not strange.
僕は風変わりだけど、変人じゃないよ! ドナルドが言った言葉。weirdもstrangeも「変な、変わった」という同義語。
Yuck! So gross!
ゲェ~! 超気持ち悪い! これは良く使いますよ~。覚えておくと便利かも☆
You could be proud of yourself.
自分に自信を持ったほうがいいよ。イザベラがドナルドに対して言った言葉。
I’ m proud of you. だと、「私はあなたを誇りに思うわ」
Kiss my ass and bye Donald Duck!
ふざけないでよ、じゃあねドナルドダック! 「Kiss my ass」は直訳すると、「私の尻にキスしなさいよ! 」ってことですが、スラングで「ふざけるな、なめるな」など相手に対して敵対、侮蔑を含んだ意味で口論の時に使われているのを耳にします。でも、皆さんは使わないで下さいね~。






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