ユア・マイ・サンシャイン

『ユア・マイ・サンシャイン』
「幸せ」って誰が決めるんでしょう? 他人からどんな風に見えても、本人がそれを感じることが、「幸せ」の全てなんだと痛感する映画です。
人をこんなに愛したことがありますか? そして愛されたことがありますか?
愛は決して複雑なものではないこと、人を愛するエネルギーが、これほどまでに純粋でシンプルなものであることに気付かされました。実話をもとに作られたこの稀有なラブストーリーを、多くの人と分かち合いたい! そう思わせてくれた最高の1本です。
監督:パク・チンピョ
出演:チョン・ドヨン/ファン・ジョンミン
『ユア・マイ・サンシャイン』
配給:東芝エンタテインメント
公開:2006年11月3日
劇場情報:シャンテ・シネ、Q-AXシネマほか順次全国にて
公式HP:http://www.sunshine-movie.jp/

どんなにシリアスな内容を扱っていても、ユーモアだけは忘れない! 絶妙な間合いに繰り広げられる気の利いたユーモアのセンスには、正直あっぱれです☆ 泣いたり笑ったり、憤りを感じたり、哀しくなったり、この映画は“喜怒哀楽”の全てがぎゅっと詰め込まれた作品です。
そして、最高のエンターテイメントは、主人公ソクチュンのキャラクターに尽きます! 彼は愛するウナからもらったハンカチを、隠れてこっそり匂いを嗅いだり、夜の自慰に使ったり、「この人、危ない……」と、見ている方は引いてしまうほど。でもそれほど彼女のことが一途に大好きなんです。ウナに捨てられているとも知らずに、毎日毎日、絞りたてのミルクと花を彼女の家に届けて満足している健気さ。ちょっと怖い、でも何故か愛おしさを感じずにはいられない、純朴であるがゆえの、筋金入りのストーカー。女性なら誰しも、母性本能がくすぐられる瞬間があるのでは?! (笑)
今どきこんな人いるの? と思えるほどの、真っ直ぐさ、素直さ、想いを寄せる相手から「純情過ぎるとマヌケね」と言われても、全くめげない芯の強さ。そして彼の永遠に変わることのないウナへの愛の深さ。ただひたすら一生懸命に彼女を愛し続けるその姿が、私たちの目頭を熱くさせます。
ウナやソクチュンと共に、とにかく大いに泣いてください!こそばゆくなるような作られたラブストーリーではなく、実話だからこそ、自分の中に眠っている感情の全てを素直に吐き出せるはずです☆
【アカデミック View】
『私の頭の中の消しゴム』を抜いて、韓国映画史上歴代ナンバー1のヒットとなったラブストーリー。きっかけは、パク・チンピョ監督が、HIVの女性が売春していたという新聞記事を見つけ、興味を持ったことから始まりました。彼女の裁判を傍聴したり、面会に行ったり、彼女を愛して待ち続ける男性(ソクチュン)とお酒を飲んだり、とにかくじっくりと時間を掛けて丁寧な取材をしながら、この作品の企画が進んでいったといいます。
監督はドキュメンタリー映像のプロデューサーとしてテレビ局に入社し、演出を手がけてきたキャリアの持ち主で、ノンフィクションを扱うことに長けています。そんな彼は2002年、実話をもとに老人の愛と性を描いた『死んでもいい』で、第7回釜山国際映画祭評論家協会賞を受賞し、頭角を現しました。
そして今回もまた、彼の得意とするノンフィクションを取り入れた作品であり、見事に、青龍映画賞監督賞を受賞しています。内容の50%が実際のエピソードであり、残りはパク監督自身が「こんな恋をしてみたい」「こんな愛を見てみたい」と思う理想のラブストーリー。ベースがリアルストーリーであるがゆえに、変にドラマティックになりすぎず、HIV患者だからといって、全て悲観的に描くわけでもなく、“真実の愛を描く”というただ一つのゴールに向かって完結するこの作品は、ラブストーリーを斜に構えて観がちな人や、「韓国映画はメロドラマ過ぎるから苦手」と抵抗がある層にもきっと受け入れられるはず。「事実は小説より奇なり」という言葉を体現した映画です。






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