マイケル・アリアス氏が『スノーピアサー』の魅力を語った!角川シネマ有楽町3周年記念トークイベントリポート

登壇者:マイケル・アリアス監督
日時:2月22日(土) 16:00~16:30トークイベント(※13:40の回上映後)
会場:角川シネマ有楽町


現在、映画『スノーピアサー』を上映している劇場「東京・角川シネマ有楽町」が2月に開業3周年を迎えるのを記念して、22日に同所でトークイベントが開催された。ゲストにはポン・ジュノ監督が近年で観た日本のアニメ映画で最も好きな作品だという『鉄コン筋クリート』の監督を務めたマイケル・アリアス氏が登場した。

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『スノーピアサー』は2014年7月、地球温暖化を食い止めるために散布された人工冷却物質により、新たな氷河期を迎えた世界で、永久機関をもつ列車、「スノーピアサー」に乗り込んだ人々だけが生き残り、それ以外の生物は絶滅。それから17年後の2031年、前方車両の富裕層によって過酷な支配を受け、後方車両に隔離された貧困層は、平等な社会を、そして人間の尊厳を取り戻すために革命を起こすというストーリー。

映画の感想として、アリアス監督は「『スノーピアサー』は海外の予告編を観た時に、最近ありがちな真面目な感じのSFなのかと思ったのだけど、実際観たら全く印象が違いました」と語る。続けて「一言で説明するのが難しい映画です。『グエムル -漢江の怪物-』も同じでジャンルを一言で言うことができないけど、それが好きな理由です」とコメントした。

子どもの頃からSF映画が好きだというアリアス監督は、「最近だと『エリジウム』『オブリビオン』『ゼロ・グラビティ』など色々観ています。でもどれも真面目といったら変ですが、重くて“遊び”が少ないとも感じるんです。遊びがあるのは大事なこと。昔観ていた『未来世紀ブラジル』『マッドマックス』シリーズや『ロスト・チルドレン』『デリカテッセン』など楽しんで観ていて、作られた世界のドラマがすごく面白かった。『スノーピアサー』にはそれらのように、色んなところに遊びがあるなと感じました」と作品の魅力を説明する。

最近のSF映画には現実世界の延長線として正確に作られる傾向があるという指摘に対して、「この映画の原作(フランスのコミック『LE TRANSPERCENEIGE』)はもっと深刻に描かれているし、設定自体は真面目であっても、その後はいきなり革命が始まっていく。キャラクターは立っているし、状況なども含めてリアルというのとは少し違う。そこが好きなところです。ギリアムというキャラクターもいるし、僕の予想では、『スノーピアサー』は『未来世紀ブラジル』の影響を受けているのではないかと思います(『未来世紀ブラジル』の監督はテリー・ギリアム氏)」と、近年のSF映画の傾向とは異なる本作のオリジナリティについて熱く語る。

「演出も美術も作り込んでいるし、衣装にまでプライドを感じる。映画には韓国、アメリカ、イギリスと色々多国籍な人が出てくるけど、途中から通訳機のギミックなど関係なく普通に話すようになっていく。SFのような作り物で変にリアルを見せていくのはちょっと違うと思うし、細かなリアリティにこだわらないのがいいんです」と、自身のSF映画論を展開した。
「ポン・ジュノ監督は原作からユーモア、ファンタジーの部分を大きく膨らませていったのではないかと思います。僕は『鉄コン筋クリート』を原作に忠実に作ったつもりだけど、解釈は人によって違うもので、それがリメイク作品、映画化作品の面白さだと思います。映画はスタッフやキャスト、皆が持つDNAを混ぜて生まれていくものだと思うから」
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『スノーピアサー』

2014年2月7日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて
配給:ビターズ・エンド、KADOKAWA
公式HP:http://www.snowpiercer.jp/
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