『ゴールデンスランバー』堺雅人&竹内結子 インタビュー

出席者:堺雅人&竹内結子

『ゴールデンスランバー』堺雅人&竹内結子 インタビュー

首相暗殺犯に仕立て上げられ訳も分からないまま逃げ惑う男・青柳雅春。彼の無実を信じ逃亡の手助けを試みる元恋人・樋口晴子。杜の都・仙台を舞台に繰り広げられる個人VS巨大権力の戦いを描いたエンターテインメント作品『ゴールデンスランバー』『アヒルと鴨とコインロッカー』『フィッシュストーリー』に続き、ベストセラー作家伊坂幸太郎の原作を中村義洋監督が映画化。今回は同じく中村義洋監督作『ジェネラル・ルージュの凱旋』でも共演している青柳役の堺雅人さんと樋口晴子を演じた竹内結子さんにお話を伺いました。


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演じられた役柄(雅春、晴子)についてお聞かせください

■堺雅人(以下、堺):「青柳雅春は無実の罪を被せられ、とにかく逃げるという役柄です。性格は真っ直ぐで健やか。人を信じやすいタイプで、まず疑わずに受け入れます。良く言えば懐が深い、悪く言えばお人好しです。この青柳の性格が、物語を次へ次へと展開させていきます」

■竹内結子(以下、竹内):「私は青柳くんの元恋人、樋口晴子を演じました。晴子はもう別の人と結婚して子供もいますが、距離がありながらも何とかして青柳くんを助けようと動き回ります。でもその行為が青柳くんの手助けになっているという確証を持ってはいません」

■堺:「偶然の積み重ねですね。いろんな人たちの行為が、たまたま上手い具合に行っている。その微妙な関わり合いが本作の面白さであり、ジェットコースター感を生み出しているのだと思います」


『ジェネラル・ルージュの凱旋』(’09)に引き続き共演されたご感想は?

■堺:「楽しみでした。お互い向き合って何かをするのではなく、それぞれ違うポジションに立っている感じですね。逃げ続ける青柳のシーンと、それを見守り続ける晴子のシーン。2人で1本の映画の別々の部分を担っています。これは『ジェネラル・ルージュの凱旋』の時もそうでした。僕は緊急医療のパートを、竹内さんと阿部寛さんがシリーズの重みを担っていました。竹内さんはきちんと与えられた役割を果たす、頼り甲斐のある女優さんだと思います」

■竹内:「ありがとうございます。私は堺さんとお会いした時に、何でも受け止めてくれる方だから大丈夫だという安心感を抱きました。その時その時に出てくる感情を素直に出していったら、きっと何とかしてくれるって。あと、印象が凄く変わる方だと思いました。作品の中で見る堺さんと印象がまるで違うので、そこが凄いですね。『ジェネラル・ルージュの凱旋』の時は、堺さん演じる速水先生にアレコレ言われる側だったので、今回やっと対等の立場になれました(笑)」

■堺:「攻守逆転的なところはありますよね」


影響を受けたところはありますか?

■堺:「竹内さんは現場の人たちが楽しんで仕事が出来るように、いろいろと気を遣われていました。僕は自分のことで一杯一杯になってしまうことが多いので、竹内さんの振る舞いを見て、そうだ、この仕事は楽しんでやらなくちゃいけないと思いました。特に竹内さんは、現場に並べてあるお菓子にうるさいんですよ」

■竹内:「いやいや、うるさいんじゃなくて、お菓子が好きなだけです!」

■堺:「現場はみんなで楽しくということを、竹内さんのお菓子愛から学びましたね」

■竹内:「みんなが元気でいてくれないと、不安で仕方がないんです。お腹空いていないかな?ポケットサイズのお菓子だったら、みんなちょっとした合間に食べられるかな?とか、そんな程度のことなので、影響を与える程のことではないですよ」

■堺:「お陰でたくさん美味しいお菓子を頂きましたよ」


楽しそうな現場ですが、中村義洋監督の現場はいつも和やかな感じなのでしょうか?

■堺:「中村組だったらどんな役でも無条件で馳せ参じたいですね。現場はみんなやる気があって、とてもクリエイティブですね」

■竹内:「絶対的な信頼感がスタッフの間にありますよね。監督自身が作品を大事にしていて、スタッフのことも思ってくれていて、誰よりも人の話も聞き入れてくれる。気難しい感じの人もいないので、みんな仲良くなります。だから現場にスッと自然体のまま入っていけます。本当に素晴らしい現場です」

■堺:「一つのものを熱心に作り上げていこうという共通の目的があります。これは現場にとって、とても幸せなことだと思います」


中村監督の演技指導はどのような感じなのでしょうか?

■竹内:「段取りで芝居を決めるときに、意見を一切言わないんです。とりあえずやってみてから、ちょっとずつ取捨選択していきます」


出来上がった作品をご覧になっての感想は?

■堺:「今までで一番客観的に見ることが出来なかった作品でした。旅行で撮った写真が現像されて来て、それをパラパラとめくって見る感覚でした。この日暑かったなとか、雨が降ったなとか、この日の夜食のカレーが美味しかったなとか、そんなことばかり考えていました。逆にご覧になって下さった方の感想をこれ程お聞きしたいと思った作品はないですね」


なぜ、客観的に見られないのでしょうか?

■堺:「今回リアクションが多い役柄だったので、頭でこうしよう、ああしようと逆算して演じる機会がほとんどありませんでした。いつも出演作を見る時は、自分の立てた演技プランがどれぐらい出来ていたかチェックするのですが、今回はほとんどノープランで演じたので、ああ、こんな顔しているとか、この受身全然出来ていないとか思いながら見ていました」

■竹内:「いろんな人のいろんな言葉に心を揺さぶられました。何気ない一言が、想像以上に心に響くんです。心に残る何かがあって、見れば見るほど好きになる作品だと思いました。伊東四郎さんのセリフとか、言葉の持つニュアンスの違いが良く表されていると思います。この作品を見てから迂闊に“この人のこと知っている”なんて言えなくなりました」


中村義洋監督の作品は娯楽作品なのですが、心に刺さる何かが随所に散りばめられていますよね

■堺:「それも含めて娯楽なのでしょう。映画に対する思い入れが強い方なので、中村監督はきっとそうおっしゃると思います。我々は言葉で解説するのではなく、物語をそのままお届けしたいですし、そのまま見て頂きたいです。そして、ご覧になった方々がいろんな解釈をしてくれれば良いと思います」


最後のこれからご覧になる方々にメッセージをお願い致します

■堺:「仙台を舞台にしたハラハラドキドキの面白い作品になっています。是非、劇場でご覧下さい」

■竹内:「映画の良いところがたくさん詰まった作品で、鑑賞後胸が一杯になります。みなさん是非劇場で確かめてみて下さい」

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『ゴールデンスランバー』
配給:東宝
公開:2010年1月30日
劇場:全国東宝洋画系にて
公式HP:http://www.golden-slumber.jp/

©2010「ゴールデンスランバー」製作委員会

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