『呪怨 黒い少女』中村ゆり インタビュー

“新たな「呪怨」伝説が始まる…”

出席者:中村ゆり

『呪怨 黒い少女』中村ゆり インタビュー

1999年に清水崇監督が手掛けたビデオ版『呪怨』。今までにない斬新な恐怖描写が評判となり、後に劇場版が2本製作され大ヒットを記録。更にその恐怖の連鎖はハリウッドへと渡り、『THE JUON/呪怨』としてリメイクされ、全米興行成績1位を獲得。清水崇監督は日本人初の快挙を成し遂げる。続く『呪怨 パンデミック』も公開され全米ナンバー1を記録した。
そして、多くの人々を恐怖のどん底に突き落とし続けた「呪怨」シリーズの誕生10周年を記念して、生みの親である清水崇監督とプロデューサーの一瀬隆重が、原点の恐怖に回帰した新たな「呪怨」-『呪怨 白い老女』『呪怨 黒い少女』の2本を世に送り出して来た。今回は、『呪怨 黒い少女』に出演した中村ゆりにインタビューを敢行。初のホラー出演や、霊感のある役所についての話を中心に、『呪怨 黒い少女』の見所を語ってもらった。

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過去の「呪怨」シリーズはご覧になっていますか?

■中村ゆり(以下、中村):「はい、見ています。一瀬隆重プロデューサーが手掛けたJホラーは、怖いだけでなく、怨念など人間の根本にある心情が描かれていて、オリジナリティに溢れていると思います。特に「呪怨」シリーズはそれが顕著で、だからこそ10年以上もシリーズとして続いてきたのだと思います」


そんなオリジナリティ溢れる新シリーズ『呪怨 黒い少女』に出演が決まった時の感想は?

■中村:「ホラーは未体験ゾーンでしたが、その分楽しみでもありました。今まで演じてきた役柄とはまるで異なりますが、自分の経験値にない人物を探っていく過程は楽しかったです」


演じた真理子はどんな人物だと思いましたか?

■中村:「真理子は霊力を持っていて、霊が見えたり、存在を感じることが出来ます。私には霊感がないので、こういう感覚を持った人は、どういう人生を歩むのだろうか?という疑問から入っていきました。真理子は結婚して子供もいますが、あまり社会から受け入れられていなかったのだと思います。だって、普通、霊が見えるといったら、親だって驚きますよね?だから家族とも距離があったのだと思います。


中村さんが導き出した真理子像は、どのように劇中に反映されていますか?

『呪怨 黒い少女』中村ゆり インタビュー■中村:「芙季絵という女の子の様子がおかしくなったため、母親の季和子は霊感のある妹・真理子の元を尋ねます。季和子は何も言わないのに、真理子は「芙季絵ちゃんのこと?」って聞きます。このセリフは全く説明が無いので唐突に感じるかもしれませんが、姉である季和子とは何かが無いと尋ねて来ない間柄なのです。嘘っぽくしたくなかったので、常にそういう背景を考慮しながら演じていました」


除霊シーンもありますね

■中村:「テレビで見る除霊は結構激しいものが多いですが、身内のことなので、真理子はきっと真剣にやるだろうと思い、パフォーマンスがほとんどない除霊を心がけました」


安里麻里監督とはどのような話をされましたか?

■中村:「今までは若い役が多かったので、安里監督は私が子持ちの母親に見えるか不安だったと思います。佇まいや服装まで、安里監督とかなり細かく話し合って決めました」


多くのホラー映画がそうですが、中でも「呪怨」シリーズは不条理です。この世界観はお好きですか?

■中村:「好きですね。ハッピーエンドな映画も好きですけど、ドーン!と重いものを貰って、後に引きずるような映画は一生忘れないと思います。不条理だからこそ、深いテーマがあると思います」


『呪怨 黒い少女』のテーマはなんだと思いますか?

■中村:「私は霊の存在を信じませんが、憎しみや怨みといった感情は、目には見えない形で残っていくと思います。そして、人は無意識のうちに誰かを傷つけてしまい、怨みの感情を生み出してしまうケースがあるということを忘れてはいけないと思いました」


個人的な感想ですが、『呪怨 黒い少女』の怨みの根源に関して、“そんな風に怨まれても…”と思ってしまいました

■中村:「確かにそうかもしれませんね。でも、こういう風に問題提起が出来るのも本作の良さだと思います」


本作の新しい部分はどこにあると思いますか?

■中村:「今までの「呪怨」シリーズは伽椰子の怨念のお話でしたが、今回、伽椰子自体は出てきません。新しい怨念の始まりです。また、同時公開される『呪怨 白い老女』と少しリンクしています。私もちょっと変わった形で出演していますよ」


女優としての今後の抱負は?

■中村:「良い作品に出会っていくことが一番だと思っています。中にはやり終えてみて、自分自身納得がいかないこともありますが、「最高」と思えるような作品に出会えるよう、日々チャレンジしていきたいと思います」


それでは、最後にこれから『呪怨 黒い少女』をご覧になる方々に一言お願い致します

■中村:「怖いし、切ないです。今までの「呪怨」シリーズ同様、今回の作品もオリジナリティに満ちています。そして、新しい「呪怨」になっていますので、是非、劇場に足を運んでください」


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『呪怨 黒い少女』
配給:東映ビデオ
公開:2009年6月27日
劇場:新宿バルト9ほかにて
公式HP:http://www.juon2009.jp/

<中村ゆり プロフィール>
1982年大阪府出身。芸能活動を始めると同時に演技・芝居に興味を持ち、活動の場を役者に移す。グー・スヨン監督作『偶然にも最悪な少年』(’03)や瀬々敬久監督作『JUDE/ユダ』(’04)など、個性的な監督の作品に出演。2007年に井筒和幸監督作『パッチギ!LOVE&PEACE』でヒロインのキョンジャ役を射止め注目を浴び、第3回おおさかシネマフェスティバル新人賞、2007年度全国映連賞女優賞を受賞。2009年の『ララピポ』では、AV女優に転落するOLを熱演した。今後は、2010年公開予定の『ばかもの』が控えている。
また、舞台でも2008年10月ロバート・アラン・アッカーマン演出「1945」で初主演、2009年1月「恋と革命」でヒロイン役を務めている。11月には宮本輝原作、ジョン・ケアード脚本・演出、 鹿賀丈史主演の「錦繍 KINSHU」に出演予定。

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